現在もっとも注目を集める指揮者のひとりである
アンドリス・ネルソンス(Andris Nelsons)と、彼が音楽監督を務める
ボストン交響楽団による
ショスタコーヴィチ・シリーズの第1弾
『ショスタコーヴィチ: 交響曲第10番 他』(UCCG-1709 2,600円 + 税)が8月19日(水)にリリースされます。
本盤に収められているのは、ショスタコーヴィチの傑作のひとつ交響曲第10番と、『ムツェンスク郡のマクベス夫人』からのパッサカリア。交響曲第10番はきわめて個性的な管弦楽曲であり、1953年のスターリンの死に触発されて書いたと言われています。一方『ムツェンスク郡のマクベス夫人』は、スターリンを激怒させ、ショスタコーヴィチが独裁者から疎まれる原因となった歌劇です。
このシリーズは“スターリンの影の下でのショスタコーヴィチ”と題されたプロジェクトで、ショスタコーヴィチがソビエト体制のもと、スターリンとの関係が悪化した時期に書かれた作品を中心に構成。5回にわたるコンサートのライヴ録音で、場所は音響の良さで世界有数と定評のあるボストンのシンフォニー・ホールが予定されています。今回リリースされた内容に加え、今後は交響曲5番から9番のほか、『リア王』や『ハムレット』からの付随音楽の録音も予定されています。
ソ連領ラトヴィアで1978年に生まれたネルソンスは、ソヴィエトの音楽的伝統のもとで教育を受けた最後の指揮者のひとり。ロシアの偉大な巨匠たちの伝統を受け継いだ若き俊英を迎えた名門の新時代に期待が高まります。