田部京子 2016/06/03掲載(Last Update:16/06/08 22:47)
平日の午後に本格的コンサートを楽しむ“浜離宮アフタヌーンコンサート”シリーズに、ドイツ音楽を中心に高い評価を受けているピアニスト
田部京子が登場。好評を博した〈北欧を訪ねて〉編(2015年)に続き、二度目の登場となる今回は、ドイツ作品を奏でる〈浜離宮アフタヌーンコンサート 第11回 田部京子ピアノ・リサイタル〜ドイツの思い出を訪ねて〜〉を7月12日(火)東京・築地 浜離宮朝日ホールで開催します。
本公演で演奏されるのは、
ベートーヴェン中期のドラマティックなソナタ「テンペスト」や
メンデルスゾーンによるロマン派小品集の傑作『無言歌集』、
シューマンの秘めた情熱が見事に結晶した「交響的練習曲」など、田部が留学時代に研鑽を積んだ思い入れの深いドイツ作品。田部京子の人柄がにじみ出るトーク・タイムでは、思い出の写真を投影し、さまざまな角度からドイツ音楽の魅力に迫ります。
昨年の浜離宮アフタヌーンコンサートでは北欧作品を取り上げましたが、今回はドイツ作品によるプログラムを演奏します。私の演奏家人生にとってもっとも近しい存在であり、つねに中心的なレパートリーとしてきたドイツ古典派・ロマン派作品ですが、そのなかでも節目となった作品、とくに印象深く、思い入れの深い作品でプログラミングしました。
トークタイムでは、ドイツ音楽との出会い、魅力への開眼から今に至る道のりのなかで、作品にまつわるエピソード、ベルリン留学時代の思い出や写真も交えながらお届けします。
ベートーヴェン、メンデルスゾーン、シューマンという巨匠達が遺した傑作を通じて、あらためてドイツ音楽の真髄を感じられる午後のひとときとなりますように願っています。――田部京子photo: ©Akira Muto