2020年8月より“ヒナタとアシュリー”から改名し、ヒナタミユ(vo,g)、トヨシ(g)が新始動したバンド・プロジェクト、
エルスウェア紀行のデジタル・シングル「キリミ」が、10月23日(金)より配信スタート。あわせて、ヒナタミユによるセルフライナーノーツも公開しています。
「キリミ」は、バンドメンバーの亜万菜(key)、楠蓮(ds)、小嶋崇裕(b)とともにレコーディングされた初の音源であり、新体制として作り上げるサウンドについに触れることができる一作。アート溢れるジャケットは、コラージュ・アーティストyama_collageが手掛けています。
また、10月26日(月)には、エルスウェア紀行初となる有観客ワンマン・ライヴ〈吉報の回〉が東京・渋谷 TSUTAYA O-Crestにて開催されます。詳細はオフィシャル・サイトをご確認ください。
[ライナーノーツ]「神経はまだ生きている」骨だけになった切り身が跳ねている様を眺めて笑うSNSに苦しさや怒りを感じているとき、同時にわたしもまた「眺めていれば 眺められている」ということにも気がつきました。
なんだか気が触れてしまいそうなその瞬間、「活きがいいのに 生き甲斐がないのさ」から始まる冒頭部分が脳内で鳴る、頭を殴られた感覚。
すぐさまトヨシさんに冒頭部分を送ると、この曲のシンボルになっている間奏とアウトロのフレーズを返してくれました。
これまで、感情はごく個人的なものでありながらも映画を作るように一度解体をして、構成して、映像の浮かぶ一曲を紡ぐやり方が自分たちの表現だとどこかで決めていたところがありました。
この曲は、意味のない映像がただ忙しく点滅しているような感情の爆発がただそこに在るだけです。
剥き出しになれること、その清々しさと強さを改めて教えてくれたこの曲もまた、エルスウェア紀行の新たなメインテーマであると思うのです。――ヒナタミユ