15人の仮想少女からなる“十五少女”が、第1弾シングル「逃避行」を「maximum10」から3月31日にリリース。
同楽曲のShort Editは、2020年11月に突如先行リリースされ、すぐさまLINE MUSICのリアルタイムランキングで2位を獲得。インフルエンサーを含む耳の肥えたアーリーアダプターらがその歌声と音楽性を高く評価するなど、ディープな注目が集まっていました。
“仮想少女”という半透明な存在感。4月1日(木)という嘘が許される日にメジャー・デビューを迎えた彼女たちが契約した「maximum10」は、
プロディジー、
ミューズ、
FACTなどを日本で輩出し、ロックとダンスミュージックを融合させた新たなトレンドをいち早く打ち出してきたレーベル。今作も、その血統を継ぐボーダレスなサウンドに仕上がっています。
プロデュースを務めたのは、アーティストの
白神真志朗。無機質に整えられたビートに、宙にぶらんと浮いたままの不確定な想いを可聴化したピアノが美しいメランコリックな楽曲に仕上がっています。
そして、ある重大な発表も行なわれました。それは、今年の“8月32日”に、1st E.Pをリリースするというもの。それが、意味するものとは?
twitterでは、その答えに繋がるかどうかも分からない謎の投稿が続いています。どうやら、パラレルワールドに暮らす仮想少女からの意図しないメッセージのようですが、そこにもまだまだ隠されたストーリーの片鱗を感じることができます。
忙しさに纏わり憑かれ、自分を見失ってしまうことの方が多い日々の中、明日以降も続く未来を生きるための誰かの“逃避行”。彼女達が代弁するのは、大仰なメッセージでもなく、理想的な愛でもない。多感な時期を普通に生きる誰しもが感じる“言い様のない不安”や“行き場のない焦燥”など日常の機微に寄り添った世界観は、まさに“ミクロ・ミュージック”です。
現時点で明らかになっている情報は、その“歌声”のみ。その声に惹かれたなら“十五少女”の今後に注目です。