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ピンク・フロイド、ウクライナ支援のため28年ぶりの新録曲「HEY HEY RISE UP」緊急リリース

ピンク・フロイド   2022/04/08 13:16掲載
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ピンク・フロイド、ウクライナ支援のため28年ぶりの新録曲「HEY HEY RISE UP」緊急リリース
 ピンク・フロイド(Pink Floyd)が、ウクライナの人々を支援するため28年ぶりの新録曲「HEY HEY RISE UP」を4月8日(金)に緊急リリースしました。この楽曲には、ピンク・フロイドのメンバーであるデヴィッド・ギルモア(g)とニック・メイスン(ds)に加え、ピンク・フロイドのベーシストを長く務めたガイ・プラット、ニティン・ソーニー(key)、ウクライナのバンド、ブームボックスのアンドリーイ・クリヴニュークの歌がフィーチャーされています。ミュージック・ビデオが公開中。収益はウクライナ人道支援募金に寄付されます。

 3月30日に録音されたこの曲は、アンドリーイが2月27日に投稿したインスタグラムの映像から、キーウのソフィア広場で歌う彼の声を使用。投稿でアンドリーイが歌う楽曲「ああ、草原の赤きガマズミよ(英題:Oh, The Red Viburnum In The Meadow)」は第1次世界大戦中に書かれた、人々の心を鼓舞するウクライナのフォーク・プロテスト・ソングで、同国が侵攻されて以来、世界各地で歌われてきました。ピンク・フロイドの曲のタイトルは、同曲の歌詞の最後にある「さあ、立ち上がろう、勝利の喜びを(HEY HEY RISE UP and rejoice)」を意味する一節からきています。

 ウクライナ人の義理の娘と孫を持つギルモアは「世界の超大国のひとつが平和な民主主義の独立国家を侵攻しその人民を殺しているという卑劣な行為に、僕たちもたくさんの人々と同じように憤りと苛立ちを感じてきた」とコメント。また、アンドリーイとブームボックスとの出会いとこの曲の成り立ちについてはこう語っています。「2015年に、メンバーが投獄されてしまったベラルーシ・フリー・シアター(注:ベラルーシの地下組織劇団)を支援するコンサートをロンドンのココ(Koko)で行なったんだ。プッシー・ライオットとウクライナのバンド、ブームボックスも出演していた。彼らも自分たちのセットを演奏するはずだったけれど、シンガーのアンドリーイにビザの問題があって、残りのメンバーが僕のセットのバックを務めてくれたんだ。その晩はアンドリーイに〈あなたがここにいてほしい(Wish You Were Here)〉を捧げた。最近、アンドリーイがブームボックスのアメリカ・ツアーを離れてウクライナに帰国して、領土防衛隊に参加したという記事を読んだ。その後インスタグラムで素晴らしい動画を見たんだ。彼がキーウの、美しい金色のドーム屋根のある教会のある広場に立っている。そして、戦争のせいで交通や喧騒のまったくない静かな街の中で歌っているんだ。とても力強い瞬間だった。それを音楽にしたいと思ったんだ」

 ギルモアはこのトラックの曲を書いているときに、キーウの病院のベッドで迎撃砲の榴散弾の負傷から快復中のアンドリーイと話すことができたという。「電話越しに曲を少し聞かせたら喜んでくれた。将来どこかの時点で何か個人的に一緒にやれることを願っているよ」「(この曲が)幅広く支持されて注目を集めることを願っている。人道的なチャリティのため資金を集め、士気を高めたい。僕たちはこのような形でウクライナへの支持を表明したいんだ。そして、そうすることによって、超大国がウクライナのような民主主義の独立国家を侵攻するのは間違っていると世界の大半の人々が思っているということを示したい」。

 「HEY HEY RISE UP」のミュージック・ビデオは、映画『グアンタナモ、僕達が見た真実』や『オアシス:スーパーソニック』を手がけたマット・ホワイトクロスが監督。レコーディング当日に撮影されました。「音も映像も、ロックダウン中に家族一緒にライヴ・ストリーミングをやった場所でもある、自宅の納屋のスタジオで収録したんだ。2007年にリック・ライトと〈バーン・ジャム〉をやったのと同じ部屋でね。ジャニーナ・ペダン(デヴィッド・ギルモアの息子チャーリー・ギルモアの妻)が1日でセットを作ってくれて、僕たちが演奏している間はアンドリーイの歌う姿をスクリーンに映していた。つまり、物理的には一緒にいられなかったけど、僕たち4人はヴォーカリストと共にいたということさ」。

 この曲のアートワークにはキューバ人芸術家のヨサン・レオンによるウクライナの国花ヒマワリの絵がフィーチャーされています。ロシア軍の侵略から間もなく、ウクライナの女性がロシアの兵士に「ヒマワリの種をポケットに入れなさい。あなたが死んだらそこからヒマワリが生えるから」と語りかけたという世界に広まったエピソードも、このアートワークの背景にあります。

 この曲の歌詞の大意は以下のとおり。

草原の赤いガマズミが頭を低くもたげている
栄光の祖国ウクライナの悩める姿のように
その赤いガマズミを私たちは引き受け 育てよう
そして私たちは 栄光の祖国ウクライナは
さあ 立ち上がろう 勝利の喜びを
その赤いガマズミを私たちは引き受け 育てよう
そして私たちは 栄光の祖国ウクライナは
さあ 立ち上がろう 勝利の喜びを



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ピンク・フロイド feat.アンドリーイ・クリヴニューク(ブームボックス)「HEY HEY RISE UP」
SonyMusicJapan.lnk.to/PinkFloydHHRU
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