そんな視点から紡がれた全7曲は、聴く者それぞれの現実に寄り添い、共に歳を重ねていける音楽として響きます。自由な創作姿勢が、Ring Ring Lonely Rollssの音楽をより普遍的なものにしています。わずか30分とは思えないほどの密度を誇り、聴く者を物語の深部へと引き込みます。先行配信された3曲に加え、新たに収録された楽曲のミックス / マスタリングには、ヒップホップ・シーンの重鎮でもあるTSUTCHIE(SHAKKAZOMBIE)が参加。これまでのRing Ring Lonely Rollssとはまた違う表情を見せるサウンドが完成しました。60〜70年代ロッククラシックからの強い影響を色濃く残しつつ、“王道の音楽”を軸に据えながらも、独自の表現を模索した本作。往年のロックナンバーを想起させる骨太な楽曲から、ヒップホップ・ユニットでの経験を活かした自由度の高いヴォーカルワークまで、音楽性は実に多彩。どこか無邪気で、時に忘れていた記憶を呼び起こすような楽曲群は、夢と現実を行き来するだけでなく、その2つを静かにつなぐ“感情のインターフェイス”のような作品となっています。
「音楽くらいは楽しく行こうぜ」。そんな想いが詰まった『,But beautiful world』は、Ring Ring Lonely Rollssのこれまでの歩みと、これからの可能性を示す重要なマイルストーンとなりそうです。