英・サウスロンドンのポストパンク・バンド、
シェイム(Shame)がニュー・アルバム『Cutthroat』を9月5日(金)に発表します。
セイント・ヴィンセント、
シガー・ロスなどを手がけてきたジョン・コングルトンをプロデューサーに迎えたこのアルバムから、「Cutthroat」「Quiet Life」の2曲が公開されています。
シェイムのトレードマークであるユーモアのセンスが全編に刻印されたこのアルバムは、昨今の問題を取り上げ、嬉々としてそれをもてあそんでいます。アメリカのトランプ大統領がホワイトハウスにいるとき、シェイムは英・ブライトンのSalvation Studiosにこもり、紛争と腐敗、飢えと欲望、欲望と嫉妬、そして卑怯という何処にでも存在する影というテーマに、容赦ない視線を投げかけていました。音楽的にも、このレコードには新しいアイディアが盛り込まれ、趣味でツアー中にエレクトロニック・ミュージックを作っていたショーン・コイル・スミス(g)は、それまで自分が作っていたループを、シェイムのために書いたものとは別のものとして見ていましたが、そうである必要はないのかもしれないと思いなおしました。
公開された楽曲「Cutthroat」は、3分間のインディ・ダンスフロアの快楽主義に、抑えきれない態度が凝縮された一曲です。また、この曲は、自信過剰な傲慢さと深い不安が、同じコインの表裏であるというアルバムの歌詞の視点を見事に紹介しており、フロントマンのチャーリー・スティーンは「オスカー・ワイルドの戯曲をたくさん読んでいたんだけど、すべてがパラドックスについてだった。〈カットスロート〉では、『ウィンダミア卿夫人の扇』のあのアイディアが基になっている。“人生は真剣に受け止めるにはあまりにも重要すぎる”というやつだ」と語っています。
また、
ガン・クラブや
クランプスの流れをくむロカビリー・トラックの「Quiet Life」については、「〈Quiet Life〉は、最悪な関係にある人について歌っている。それは、彼らが受けた批判や、彼らが経験しなければならない苦悩についてで、より良い人生を望みながらも行き詰まっているという葛藤を理解しようとする様子を描いている」とコメント。「ひざまずいている時間が長すぎた/この辺りには良いことは何もない/でも、まだ去るという選択はできない」と曲の冒頭でスティーンは歌います。