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「スピンオフ」って何?

2007/02/16掲載
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いつぞやの「カヴァー」「トリビュート」「コラボレート」という言葉に代わり、最近よく目にする“スピンオフ”なるキーワード。映画/映像業界において、ヒット作への近道!ともいえるスピンオフを徹底調査!
 先日放送された『トリビアの泉 今夜復活踊る大へぇへぇ祭り!!』をご覧の方ならご存知でしょう、高橋克実・主演ドラマ『警護官 内田晋三』。製作:亀山千広 脚本:君塚良一 監督:本広克行、以上『踊る大捜査線』のブレインお三方によって制作、“シリーズ中少しでもセリフがある登場人物”の中から選ばれた内田晋三警部を主人公にした『踊るレジェンドシリーズ』最新作。本編の主人公以外の登場人物を主人公に据えた外伝、もしくは本編中で描き切れなかった(後から思いついた)サイド・ストーリーを作品として残す、『内田晋三』的作品を“スピンオフ(Spinoff)”といいます。

 まるで二世タレントのごとく、大ヒット作品から派生するのがスピンオフの鉄則。ジョージ・ルーカスが築いた一大SFサーガ『スターウォーズ』は、その顕著な例のひとつ。本編だけでも6部構成なのに関わらず、もじゃもじゃフッサフサの毛深い森の賢人“イウォーク”を主人公にした『イウォーク・アドベンチャー』『エンドア/魔空の妖精』『イウォーク物語』、C-3POとR2D2が活躍する『ドロイドの大冒険』、『エピソード2』の4ヵ月後を描いた『クローン大戦』……などなど、小説/漫画/アニメと、膨大な数に及ぶスピンオフ作品が発表されてる模様。

 海外メディアでも話題になっている通り、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の『ターミネーター』シリーズもテレビ・ドラマとしてスピンオフ化を予定。映画版ではリンダ・ハミルトンが演じたことでもお馴染みの“サラ・コナー”を主人公に、『1』『2』の間に起こった出来事を描いているとか。サラ・コナー役は、アントニア・バード監督のサスペンス『フェイス』テリー・ギリアム監督/マット・デイモン主演『ブラザーズ・グリム』、フランク・ミラーの原作を映画化した『300(スリーハンドレッド)』(日本公開は初夏を予定)などに出演、実力派女優として知られるレナ・ヘディの名前が挙がっています。

 ここ日本でのスピンオフといえば、2006年の正月に見事シリーズ完結を迎えた『古畑任三郎』が代表的。本編放送直後の深夜、名物キャラクターである今泉慎太郎と桑原技官とのやりとりを10分ドラマにまとめた『巡査・今泉慎太郎』はファンからの絶大な支持で迎えられたことも記憶に新しいのでは。藤原竜也×松山ケンイチの主演により、ついに実写化へと至った『DEATH NOTE』から“L(エル)”を主人公にした映画も2008年の公開を予定しているなど、まだまだこのブームは止みそうにありません。

 スピンオフの隠れた宝庫……DVDを買った人しか観ることのできない“特典ディスク”もぜひチェックしていただきたいところ。今や夏休みの定番青春ムービーとなった『ウォーターボーイズ』では、“文化祭”をテーマに、本編ではそれほどライトを浴びなかったイイ味キャラクター/隠されたエピソードを紐解いています。桜木女子文化祭実行委員の面々(秋定里穂/土師友紀子/上野未来)のヒソヒソ河原トーク「チェリーとスイカ」(7分)、妻夫木聡が演じた主人公・鈴木のトラウマ話「鈴木のトラウマ」(9分)、体操部3年生の漠然とした不安「ワン モア チャンス」(10分)、男子シンクロが取り上げられたニュースを観て俄然燃える望月(松永大司)に彼女の反応は?「がきんちょハート」(8分)、シンクロ以前の太田(三浦哲郁)と“穴”との不思議話「太田HOLE」(10分)、“文化祭”をキーワードに制作された〜というのも納得のバラエティに富んだ豆ドラマ5選!

 この他にも、松本大洋によるマンガを実写化した『ピンポン』には、同作品にて脚本を担当した宮藤官九郎を監督に、荒川良々が演じた“片瀬高校卓球部キャプテン太田”の迷走っぷりをドラマ化した『ティンポン』、土屋アンナ×深田恭子がばっちりハマった『下妻物語』には、本編でも重要なキャラクターである“一角獣の龍二”(阿部サダヲ)がなぜあの髪型になったのか(巨大に前へ突き出たリーゼント)を振り返る『一角獣初恋ものがたり』が収録されているなど、スピンオフという言葉が一般的になる以前より、ファンに嬉しい特典として世にお披露目されていたわけです。

 あくまで「本編→スピンオフ」という流れが常識とされている現代。本編公開に先立ってリリース!というフライング的な速さにて、スピンオフ業界を震撼させたDVDがこちら。『子ぎつねヘレンとゆかいな仲間たち』。2006年春に日本全国へ感動をもたらした『子ぎつねヘレン』からのスピンオフであるわけですが……。〜「動物と人間のふれあい」という基本設定は同じく、吉本興業のお笑い芸人総出演でお届けするハートフル・コメディ〜というあらすじは置いといて、『子ぎつねヘレン』→『西川ヘレン』 /『子ぎつねへレン』→『ムツゴロウと愉快な仲間たち』という思いつきパッションのみで制作されたと思しき適当っぷりがナイス! スピンオフを語る際には外せない重要DVD! ぜひ覚えておきましょう。
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