iPodなどの携帯デジタル・プレイヤーの登場で、お気に入りの音楽に合せてリズミカルに“ウォーキング/ランニング”する方も多くなってきた昨今。CDJ.comとしては、爆風スランプの「Runner」がマストなランニング・ソングではないかと思うのですが、いろいろと調べてみると“ランニング/ウォーキング meets ミュージック”の世界には、さまざまなオリジナル音源がある模様。そんな音源のなかから話題なものをセレクトして、ご紹介いたします!
近年、内閣府が行なう“今後やってみたい運動は?”“この1年間に行なった運動は?”の調査で、毎年のように第1位の称号を得るほど、健康をサポートする生活習慣として日本中に定着している感がある“ウォーキング”。ランニングおよびウォーキングは、足腰や心肺機能を鍛え、血液の循環を良くし、また筋肉を鍛え、脂肪を燃やす働きがあると言われています。リズムに合わせてテンポよく歩く(走る)ことで、効率的な効果が期待できるというだけに、リズミカルな音楽との相性は◎。携帯デジタル・プレイヤーで“お気に入りの音楽”を聴きながら気持ちの良い汗をかく、音楽好きにならオススメしたい運動=エクササイズと言えるでしょう。
人によって歩く(走る)スピードは異なるものですが、日本初の本格的ウォーキングBGM集
“ウォーキング・メロディーズ”シリーズの企画構成を手がけた、人気ウォーキング・インストラクターのサルティス池田氏(アシックス)が
同シリーズの解説で語るに、ウォーキングの運動効率を高めるためには「“ゆっくり”“ふつう”“はやい”の最低3つのスピードに合わせたリズムを持つことが大切」とのこと。
“ウォーキング・メロディーズ”は、ウォーキング・シューズのパイオニアであるアシックス社と、EMI Music Japan(旧・東芝EMI)とがタッグを組んだ作品で、サルティス池田氏が提唱する、異なるスピードを1枚のCDで体験できる作りとなっています。また、実際のウォーキングでも役に立つよう、曲間でリズムが止まらない“ノンストップ・ミックス”仕様になっており、さらに、経過時間を約15分ごとに教えるアラーム音も埋め込まれています。シリーズは
「ゆったり気分の入門編=ザ・ビートルズ」、
「すっきり気分の中級編=ジャズ」、
「しっかり気分の上級編=60年代のヒット曲」の計3タイトルが2006年に発売。いずれも一流ミュージシャンによるカヴァー集となっています。
海外では、ウォーキングにマッチした音楽を一部では“Walking Music”と呼んでいるようで、その名も
“My Walking Music.com”(写真左)というサイトも存在します。さまざまな“Walking Music”をCDやMP3で販売している同サイトは、紹介している楽曲のリズムを3パターンのスピードから選べるのが特徴。初心者向けという“毎分118ステップ(BPM 118)”、中級者向けの“毎分126ステップ(BPM 126)”、上級者向けの“毎分134ステップ(BPM 134)”の3タイプから、自分にマッチしたスピードが選択できます。
用意されている楽曲は、大物アーティストたちが多く、
ビートルズ、
ローリング・ストーンズ、
エレクトリック・ライト・オーケストラ、
ロッド・スチュワート、
スティーリー・ダン、
スティーヴィー・ワンダー、
シカゴ、
フリートウッド・マック、
マドンナ、
マイケル・ジャクソン、
ジャネット・ジャクソン、
ジェイムス・ブラウン、
エルトン・ジョン、
アース・ウインド&ファイアー、
フィル・コリンズ、
スティング、
デュラン・デュラン、
デフ・レパード、
デスティニーズ・チャイルド、
TLC、
ブリトニー・スピアーズ、
ジェニファー・ロペス、
セリーヌ・ディオン、
スパイス・ガールズ、
バックストリート・ボーイズらの楽曲が対象。
サイトのMP3コーナーでは、各楽曲のスピード違いが3タイプとも試聴できますので、(購入の有無はさておき)アナタ自身のウォーキング・リズムにあったスピードを、同サイトで研究してみてはいかがでしょうか?
ランニングでは、ランニング・ライフ・スタイルに大きな革命をもたらしたと言われる、NIKEとAppleのコラボレーション
「NIKE+」が有名。iPod nanoを用いて走りながら音楽を聴くという定番の使い方だけでなく、ランニング中にiPod nanoから、時間、距離、速度、カロリーが音声で確認できるという“パーソナル・コーチング”の役割も果たしてくれる便利な機能が魅了です。
また「NIKE+」では、ミュージシャンとコラボレーションしたランニング・ミュージックが次々と誕生していることでも話題。
田中知之(ファンタスティック・プラスチック・マシーン)、ATSUSHI(
Dragon Ash)、為末大(陸上競技のトップ・アスリート)の3人がコラボレーションしたオリジナル曲や、米バンドの
OK GOが励ましコメントを曲の途中に入れたリミックス曲、そして、
レイ・ハラカミ、
i-dep、
Dr.SHINGO、
クリスタル・メソッドらのランニング・ミュージックが「Nike Sport Music」
として発表されています。
どの楽曲も基本的にiTune Sroreのみでの販売ですが、なかには、
LCD Soundsystem(プロデュース・チーム
“DFA”のメンバー、
ジェイムス・マーフィーのソロ・プロジェクト)の約45分半の大作「45:33」のように、海外でCD化(11月発売)されるパターンも過去にあり。ランニング・ユーザーのみならず、音楽ユーザーからも熱い注目が注がれている存在なだけに、今後も「NIKE+」の動向には注目です!
誰しも知っているように、“継続こそ力なり!!”と気合入れて行なうよりは、肩の力を抜いて気楽に行なった方が、なにごとも長く続くもの。最近、運動不足が気になるという方、お腹のポッコリ感が気になるという方、好きな音楽で自然とモチベーションが高くなる“ランニング/ウォーキング meets ミュージック”の世界にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
※ 記事は掲載日時点での情報をもとに書かれています。掲載後に生じた動向、および判明した事柄等は反映しておりません。ご了承ください。