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5月7日にタイトルに“gonna”(ゴナ)がある曲を聴いてみる件

2025/05/07掲載
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曲名にgonnaが入ってる曲で人気の曲がしりたいです
 5月7日は語呂合わせで“ゴナ”……ということで、“gonna”(「〜するつもり」「〜する予定」の意味を表わす“going to”の短縮形)がタイトルに入っている楽曲のなかから、人気曲をいくつかピックアップしてみました。

 スティーヴィー・ワンダーの「疑惑」は、原題は「アイ・エイント・ゴナ・スタンド・フォー・イット」(I Ain't Gonna Stand for It)といいます。「マスター・ブラスター」「ハッピー・バースデイ」などが収められた1980年リリースのアルバム『ホッター・ザン・ジュライ』に収録され、同アルバムは全米3位、全英2位のビッグヒットとなりました。

 翌年に“ディスコ・ファンクの女王”ことチャカ・カーンが発表した「恋のハプニング」の原題は「ホワッチャ・ゴナ・ドゥ・フォー・ミー」(What Cha' Gonna Do for Me)。全米R&Bチャート1位を獲得し、同タイトルのアルバムはゴールドディスクを獲得しました。

 1983年にセルジオ・メンデスが発表したのが「愛をもう一度」で、原題は「ネヴァー・ゴナ・レット・ユー・ゴー」(Never Gonna Let You Go)。バリー・マンシンシア・ウェイルの夫妻が手掛けたこの曲は、当初アース・ウィンド&ファイアに提供予定でしたが、見送られ、ディオンヌ・ワーウィックスティーヴ・ウッドなどがレコーディング。そのなかで、セルジオ・メンデスのヴァージョンが全米4位とヒットしました。歌唱はジョー・ピズーロとリーザ・ミラーが担当しています。

 1987年には連発で“gonna”ソングがヒット。イギリスの歌手リック・アストリーのデビュー曲「ギヴ・ユー・アップ」(Never Gonna Give You Up)は、5週連続全英1位、翌年に全米1位となるなど、世界的ヒット。日本をはじめ多くのアーティストのカヴァーが生まれたほか、本人が出演した「三ツ矢サイダー」のCMソングにも起用。志村けんがコントのなかで同曲のサビを口ずさむなど、さまざまなシーンで話題となりました。

 スターシップの「愛はとまらない」の原題は「ナッシング・ゴナ・ストップ・アス・ナウ」(Nothing's Gonna Stop Us Now)。ロマンティック・コメディ映画『マネキン』のテーマ・ソングに用いられ、米英ともに1位を記録し、カナダや日本などでも首位を獲得しました。ポップで流麗なメロディが印象的なミディアム・チューンで、アルバム『ノー・プロテクション』にも収録されています。

 ハワイのシンガーのグレン・メデイロスのデビュー曲「変わらぬ想い」の原題は「ナッシング・ゴナ・チェンジ・マイ・ラヴ・フォー・ユー」(Nothing's Gonna Change My Love For You)。当初は1984年にジョージ・ベンソンがアルバム『20/20』で発表していましたが、メデイロスがカヴァー。ウェディング・ソングとしても有用なラヴ・ソングで、イギリスをはじめ、フランス、オランダなどの欧州やカナダなどで1位に。日本では杉山清貴などのカヴァーでも知られています。

 90年代に入っても“gonna”ヒットソングが登場。1990年にはC+Cミュージック・ファクトリーが「エヴリバディ・ダンス・ナウ!」を発表。原題は「ゴナ・メイク・ユー・スウェット(エヴリバディ・ダンス・ナウ)」(Gonna Make You Sweat(Everybody Dance Now))で、マーサ・ウォッシュやフリーダム・ウィリアムスらによる迫力あるファットなヴォーカルが強烈な印象を残し、いまでもTV番組のBGMやCMなどにも数多く使われています。

 1992年には米・ガールズ・グループのアン・ヴォーグが「マイ・ラヴィン」をリリース。原題は「My Lovin' (You're Never Gonna Get It)」で、アルバム『ファンキー・ディーヴァス』のシングル・カット第1弾となりました。「マイ・ラヴィン」は全米2位、全英4位とヒット。以来、90年代のガールズ・グループ・シーンを牽引し、TLCSWVデスティニーズ・チャイルドなどにも影響を与えました。

 日本では「ウィルキンソン」のCMをはじめ、ゲームやTV番組BGMなどさまざまな場面で登場する“レニクラ”ことレニー・クラヴィッツの「自由への疾走」は、原題が「アー・ユー・ゴナ・ゴー・マイ・ウェイ」(Are You Gonna Go My Way)。1993年に同タイトルのアルバム(写真)に収録され、グラミー賞の最優秀ロック・ソング賞と最優秀ロック・ヴォーカル・パフォーマンス賞にもノミネートされました。

 1997年にはドイツ発のプロジェクト、スウィートボックスが「エヴリシングズ・ゴナ・ビー・オールライト」(Everything's Gonna Be Alright)をリリース。ハイコ・シュミットとロベルト・“ゲオ”・ローセンに、ヴォーカルをフィーチャーする形で始動した同プロジェクトは、ティナ・ハリス時代にバッハ「G線上のアリア」をサンプリングした同曲が世界的ヒット。その後もジェイドをはじめ、歴代のヴォーカリストが歌っています。

 2000年代は2曲をピックアップ。まずは、2002年にロシアの女性デュオ、t.A.T.u.が発表した「ノット・ゴナ・ゲット・アス」(Not Gonna Get Us)。ロシア語では「ナス・ニェ・ダゴニャト」というこの曲は、最初の英語アルバム『t.A.T.u.』からシングル・カット。イギリス、イタリア、オーストリア、フィンランドなどで上位にチャートインし、日本ではアルバム・リリースから2ヵ月で100万枚セールスを突破。当時の掲示板「2ちゃんねる」では、同曲を元ネタに空耳曲「ナス嫌だゴニャ」が作られ、人気を集めました。

 翌年にはオーストラリアのロック・バンドのジェットが「アー・ユー・ゴナ・ビー・マイ・ガール」(Are You Gonna Be My Girl)を発表。アルバム『ゲット・ボーン』の先行シングルとなったこの曲は、軽快なギターリフやシャウトが痛快。国内外で映画やTV番組、CM、ゲームなどに使われ、2006年のエア・ギター世界選手権では大地洋輔ダイノジ)が同曲をプレイして優勝を果たしたのも話題となりました。

 最後に、日本からも“gonna”ソングを3曲挙げておきましょう。1995年にtrfがリリースした「CRAZY GONNA CRAZY」はドラマ『我慢できない!』の主題歌に起用され、trfが最も売り上げたシングルとなっています。MISIAが1998年に発表したデビュー曲「つつみ込むように…」。MISIAの代表曲となっている同シングルにカップリングされていたのが「Never gonna cry!」で、ライヴでも人気の高い曲として知られています。2000年に倉木麻衣の4thシングルとしてリリースされたのが「NEVER GONNA GIVE YOU UP」。デビュー・アルバム『delicious way』などにも収録され、チャート2位を記録しています。
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