1億8千枚超の売り上げ枚数を誇り、史上最も売れたアーティストの一人として知られるなど、輝かしい実績を遺している世界のポップ・アイコンの
ジャネット・ジャクソンは、5月16日がバースデー。1966年、アメリカ・インディアナ州ゲイリーのジャクソン・ファミリーにてジャネット・ダミタ・ジョー・ジャクソンとして生を受けました。
“キング・オブ・ポップ”ことマイケル・ジャクソンを兄に持つジャネットは、7歳より子役として人気TVシリーズに出演。1982年のデビュー・アルバム『
ヤング・ラヴ』(原題は『Janet Jackson』)、1984年の『
ドリーム・ストリート』の2枚は、それぞれ全米63位、同147位と期待を裏切る結果となりましたが、1986年に心機一転、
ジャム&ルイスを中心としたプロデューサー陣を迎えて制作された3rdアルバム『
コントロール』が全米1位を獲得すると、続く1989年の『
リズム・ネイション1814』が4週連続全米1位に。以降、スーパースターとしての地位を不動のものとしました。
数々のヒットを放ってきたジャネットですが、そのなかでもアルバムは7枚、シングルは10曲が全米1位に輝いています。3rdアルバム『コントロール』からは自身初の1位となった「あなたを想うとき」(When I Think of You)が2週連続1位に、4thアルバム『リズム・ネイション1814』からは「ミス・ユー・マッチ」「エスカペイド」「ブラック・キャット」「ラヴ・ウィル・ネヴァー・ドゥ」の4曲が頂点に到達しています(ちなみに「リズム・ネイション」「カム・バック・トゥ・ミー」は全米2位)。
1993年の5thアルバム『
ジャネット』からは、「それが愛というものだから」(That's the Way Love Goes)と「アゲイン」が全米1位に。特に
ジェイムス・ブラウン「パパ・ドント・テイク・ノー・メス」と
ハニー・ドリッパーズの「インピーチ・ザ・プレジデント」をサンプリングした「それが愛というものだから」は、8週連続全米1位という快挙を達成。
ブルーノ・マーズなどにレコーディングされるほか、
ブリトニー・スピアーズ、
アリシア・キーズ、
デスティニーズ・チャイルドなどに影響を与え、
宇多田ヒカルの「Addicted To You」のリミックスにも引用されています。
1997年の6thアルバム『
ザ・ヴェルヴェット・ロープ』からは「トゥゲザー・アゲイン」が2週連続1位に。以降も46週にわたってチャートインを果たしました。2023年から始まったワールド・ツアーのタイトルにもなったこともあってか、同曲はSpotifyにて2024年時点でジャネットの楽曲のなかで最も再生された曲のひとつにもなりました。
エディ・マーフィ主演映画『
ナッティ・プロフェッサー2 クランプ家の面々』の主題歌として書き下ろされたのが「ダズント・リアリー・マター」。リリース翌年の2001年には
島谷ひとみが日本語詞でカヴァーした「パピヨン〜papillon〜」がヒットしたこともあり(当初は詞の内容が気に入らず、発売中止のクレームも入ったとか)、ジャネットの日本での最大セールスを記録したシングルにもなりました。
Crystal Kayが2006年に発表した「Kirakuni」は「ダズント・リアリー・マター」っぽさもうかがえますが、どちらの楽曲もジャム&ルイスが手掛けています。
2001年の7thアルバム『
オール・フォー・ユー』(写真)からは、タイトル曲の「オール・フォー・ユー」が7週連続全米1位を記録。同アルバムには「ダズント・リアリー・マター」もアルバム・ヴァージョンとして収録されています。この「オール・フォー・ユー」以降はシングル1位曲は出ていない状況ですが、2006年の「コール・オン・ミー」は全米R&B / ヒップホップチャートで1位を獲得。同曲は9thアルバム『
トゥエンティー・イヤーズ・オールド』に収められています。それ以降は、アルバムにて2008年の『
ディシプリン』と2015年の『
アンブレイカブル』が全米1位に輝いています。
2024年の来日公演(名古屋、大阪、横浜)も成功し、大いに話題となったジャネットのバースデーを祝して、音楽シーンに名声をとどろかせてきたヒット曲の数々をいま一度聴いてみてはいかがでしょうか。デビュー40周年を記念した『
ジャネット・ジャクソン ジャパニーズ・シングル・コレクション-グレイテスト・ヒッツ-』や『
ザ・ベスト・オブ・ジャネット・ジャクソン』などのベスト・アルバムでは、ジャネットのヒット・シングルを一挙に楽しむことができます。