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男女で奏でるハーモニー 男女混合グループの魅力と名曲

2025/11/28掲載
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男女混合グループとおすすめの楽曲を教えてください。
男女で奏でるハーモニー 男女混合グループの魅力と名曲
 男女それぞれの声質や視点が混ざり合うことで生まれる、独特の深みと広がり。男女混合グループには、単なるコーラスやパート分け以上の“化学反応”があります。低音と高音の対比、異なる感情表現、掛け合いで描かれる物語性……男女で奏でるハーモニーは、聴く人の心を自然と惹きつけ、曲に立体感をもたらします。

 今回は、男女混合グループならではの魅力と、その魅力がもっと輝く名曲たちをピックアップして紹介します。

AAA
 avex発の男女混合パフォーマンス・グループ。男女それぞれの声質が重なり合うハモリの美しさ、男声の力強さと女声の柔らかさが溶け合うことで生まれる立体的なハーモニーが魅力。現在は活動休止中ですが、西島隆弘(Nissy)は日本人男性ソロ・アーティスト史上最年少記録となる4大ドーム・ツアーを開催、日高光啓(SKY-HI)は「株式会社BMSG」を設立し、BE:FIRSTHANAのマネジメントを担当するなど、それぞれソロでも活躍しています。楽曲「Lil' Infinity」「逢いたい理由」などは男女のヴォーカルの掛け合いが多く、西島と宇野実彩子のユニット曲「drama」では、まるで男女の会話を繰り広げているような、恋愛の始まりが描かれたラヴ・ソングで、男女混合グループだからこそ表現できる楽曲となっています。



ALLDAY PROJECT
 2025年6月23日にデビューした韓国の5人組男女混合グループ。BLACKPINKの生みの親として知られるプロデューサー、TEDDYが率いる「THE BLACK LABEL」に所属しています。K-POPシーンでは珍しい男女混合グループですが、財閥令嬢や現代舞踊経験者、ダンサー&振付師、ラップサバイバル出身者、元ILLITなどの異色のメンバーが集結。デビュー・シングル「FAMOUS」はリリースからわずか4日で音楽チャートを席巻し、MVもYouTubeの急上昇ランキングで1位を獲得。洗練されたラップとダンスパフォーマンスが光る一曲となっています。



GENIC
 Z世代を中心としたavexのDNAを継承する男女7人組ダンス&ヴォーカル・グループ。高い歌唱力やダンススキルはもちろん、楽曲のセルフプロデュースなども行う、AAAに続く次世代を担うアーティストです。メンバーの増子敦貴は俳優としても活躍しています。TVアニメ『暗殺教室』のオープニング・テーマ「ENDER」は、メンバーの小池竜暉が作詞作曲、雨宮翔が作詞を担当。サビで混ざり合う男女の歌声とハモリが圧巻で、GENICの新たな一面を打ち出すロック・ナンバーとなっています。今年デビュー5周年を迎え、11月には初となる東京・日本武道館公演を開催、12月24日(水)には初となるベスト・アルバム『CIRCLE -BEST of GENIC-』をリリースします。



HY
 沖縄県うるま市出身のミクスチャー・バンド。新里英之のまっすぐで優しい声と仲宗根泉の深みのある力強い声が交差することで、バラードでは心に刺さるひとつひとつの言葉が丁寧に届き、アップ・テンポの曲では沖縄の空気をまとったような明るさと自然体の魅力が広がります。インディーズ・オリジナル・アルバム『Street Story』の表題曲「Street Story」は三線が響く、ストレートで青春感のあるツイン・ヴォーカル・ナンバー。「AM11:00」はサビのハモリとラップのギャップで男女の掛け合いが心を揺らします。



KARD
 2016年に結成した韓国の4人組男女混成アイドル・グループ。DSPメディア所属でラテンポップ / EDM / ムーンバートンなどを取り入れた中毒性の高いサウンドが特徴。それぞれがセンターになれる実力者の集まりで、男女ともに“対等なパフォーマンス力”を発揮しています。デビュー前から話題となった1stシングル「Oh NaNa」は、男女の声のバランスとクセになるフックがKARDらしさを象徴しています。一方で2ndシングル「Don't Recall」は切ない恋模様を男女で歌い分けており、最新曲「Touch」ではメンバー全員が作詞に参加し、それぞれの率直な視点が盛り込まれています。



lyrical school
 ヒップホップ・アイドル・ユニットから男女混合の8人組体制へと大きく変化した男女混合グループ。“ラップするアイドル”として独自のポジションを築いてきたlyrical school。新体制となったことで、声のレンジや表現の幅がさらに広がり、軽快なフロウ、キャッチーなフックで、アイドルでもないラッパーでもない唯一無二の存在として注目を集めています。“新生リリスク”を高らかに宣言するパーティー・チューン「mada mada da!」は、男女混声8人によるマイク・リレーが魅力。2025年7月30日にリリースされた『LIFE GOES ON e.p.』には、メンバー自身のリリックによる楽曲が初収録されています。



m-flo
 VERBAL☆Takuを中心に女性シンガーを迎えるスタイルで活動するプロデュース・ユニット。ヴォーカル・LISAが加入しメジャー・デビューしてから今年25周年を迎え、今でも幅広い層に愛され続ける代表曲「come again」が、アコースティックアレンジにて「THE FIRST TAKE」で披露されました。おしゃれで洗練されたメロディラインと、ヒップホップを軸にしながらも多彩な音楽性を取り入れ、聴く度に新しい魅力を感じさせます。近年ではチョコレートプラネット渡辺直美RIP SLYMEとのコラボ楽曲もリリースし、今もなお世代や時代を超えて響く楽曲を生み出しています。



ONE LOVE ONE HEART
 スターダストプロモーションとエイベックスの初の合同プロジェクトによるグループとして結成された男女混合9人組グループ。グループ名には「人種・性別・年齢・価値観・文化が違っても、、誰かや何かを愛する心は共通している」という意味が込められています。歌やダンスだけでなく演劇や映像など多方面での表現にも挑戦。単なるアイドルポップでは表現できない声の重なりや多彩な歌割りが実現。若者の青春感や等身大のリアルさを持った表現が魅力です。中でも2ndアルバム『愛せ、至極散々な僕らの日を』のリード曲は、高い歌唱力が光り、青春・葛藤・希望を描いた歌詞とメロディが、10〜20代を中心に強く共感を呼んでいます。



SEKAI NO OWARI
 ファンタジックで独創的な世界観と、深く響く歌声が特徴の男女混合4人組バンド。聴く人を非日常の物語に引き込み、多彩なメロディと重層的なアレンジによって、まるで一本の映画を観ているような感覚を生み出します。楽曲「RPG」は、バンド全員のアイデアが溶け合った多層的サウンドが楽しめて、ヴォーカル・Fukaseがピアノ・Saoriに向けて歌う愛おしい歌詞にも注目です。ライヴでは幻想的な演出と音楽が融合し、視覚と聴覚の両方で世界観を体験できるのも大きな魅力です。



サザンオールスターズ(写真)
 日本の音楽シーンを40年以上にわたり牽引してきたサザンオールスターズ。桑田佳祐の個性的で情感豊かなヴォーカルを軸に、バンドサウンドと原由子の柔らかく優しいコーラスが重なることで、心地良いハーモニー、男女それぞれの感性が音楽に反映されます。楽曲「真夏の果実」のサビでは切ない桑田のヴォーカルに原の透明感あふれるコーラスで男女双方の感情が漂うような立体的なアレンジが魅力。「人生の散歩道」「ワイングラスに消えた恋」「北鎌倉の思い出」など、原がメインヴォーカルを務める楽曲も多く存在します。



 男女混合グループの音楽は、男女それぞれの声質や視点が交わることで生まれる多層的な表現が魅力。男女のどちらとも言い切れない絶妙なニュアンス、その交差から曲に奥行きが生まれ、言葉の意味もより深く響きます。声の掛け合い、視点の違い、感性の交わりが、音楽の魅力を何倍にも広げています。音楽の形がますます多様化する今、“男女がともに音を紡ぐ”というスタイルは、これからも新しい表現を生み出すでしょう。
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