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イタリア文学の巨匠チェーザレ・パヴェーゼ原作&ストレーガ賞受賞作『美しい夏』が映画化 本予告編&ポスター公開

2025/05/30 12:57掲載
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イタリア文学の巨匠チェーザレ・パヴェーゼ原作&ストレーガ賞受賞作『美しい夏』が映画化 本予告編&ポスター公開
 20世紀のイタリア文学の巨匠チェーザレ・パヴェーゼ原作、第77回ロカルノ国際映画祭ピアッツァ・グランデ部門出品作『美しい夏』が、8月1日(金)より東京・YEBISU GARDEN CINEMA、シネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開となります。この度、本作の本予告編とポスターが公開されました。

 1938年、田舎からトリノに出て、お針子として洋裁店で働く16歳の少女ジーニアは、3つ年上の美しく自由なアメーリアと出会います。画家のモデルとして生計を立てる彼女によって芸術家たちが集う新たな世界への扉を開かれ、ジーニアは大人の階段を上り始めます。思春期真っただ中のジーニアと、既に自立した女性としてたくましく生きるアメーリアの2人が、互いの姿に自分の未来 / 過去を映しながら、徐々に惹かれ合っていきます――。

 イタリア最高峰のストレーガ賞を受賞するなど、イタリア文学界を代表する巨匠チェーザレ・パヴェーゼ。彼がファシズム体制下の1940年、31歳のときに執筆し、長く読み継がれて来た代表作『美しい夏』が遂に映画化。85年の時を経てこの傑作小説を現代に蘇らせたのは、イタリアの女性監督ラウラ・ルケッティ。物語のベースはそのままに、現代の観客がより近しさを覚える感覚・感性を各登場人物に吹き込んで翻案した本作は、「原作の本質を捉えながら、思春期の混沌と切なさを浮かび上がらせている(Screen Anarchy)」と話題を呼び、第77回ロカルノ国際映画祭のピアッツァ・グランデ部門に出品。また、「イタリア映画祭2024」で上映され、多くの観客を魅了しました。

 ジーニア役を演じるのは、アリーチェ・ロルヴァケルの監督デビュー作『天空のからだ』(2011)で主演を務めて以来、彼女の作品に欠かせない存在となったイーレ・ヴィアネッロ。『墓泥棒と失われた女神』(2024)でのジョシュ・オコナー演じる主人公の恋人役も記憶に新しいところ。その繊細で等身大の演技は、本作でも瑞々しく発揮されており、制服姿で働く佇まいや、アメーリアと無邪気に笑い合う一瞬一瞬に、彼女の確かな表現力が息づいています。

 一方、アメーリアを演じたのは、注目の新星ディーヴァ・カッセル。モニカ・ベルッチヴァンサン・カッセルを両親に持ち、14歳でドルチェ&ガッバーナのキャンペーンモデルに起用されたのを皮切りに、ディオールやカルティエといったトップブランドの顔として、その美貌と存在感で早くから注目を集めてきました。今年4月には、世界遺産・東寺で開催されたディオールの2025年フォールコレクションのために来日し、話題を集めました。本作で本格的な女優デビューを果たした彼女は、モデルとして培った表現力を武器に、自由奔放でカリスマ的なアメーリア像を鮮やかに体現しています。さらに、配信中のNetflixリミテッドシリーズ『山猫』では、ルキノ・ヴィスコンティの名作映画でクラウディア・カルディナーレが演じた役を再演し、大きな注目を集めました。

 この度公開された本予告編では、「あのころはいつもお祭りだった。」という原作の書き出しとともに、夏の午後の湖畔にジーニア(イーレ・ヴィアネッロ)と友人たちが集う中、アメーリア(ディーヴァ・カッセル)が彼女らの前に初めて姿を現す印象的な出会いのシーンから幕開けます。洋裁店で健気に働くジーニアと、画家のモデルとして生計を立てる年上のアメーリア。対照的な2人は街で再会を果たし、やがて交流が始まっていきます。アメーリアに導かれるまま、ジーニアはまだ見ぬアーティストたちの世界へ足を踏み入れ、刺激に満ちた日々に胸を躍らせていきます。「軽薄な男たちといるより 女同士の方がいい」というアメーリア、彼女との付き合いを快く思わない兄、アトリエで出会った画家の青年たち――。変わりゆく日常に夢中になるあまり、ジーニアは仕事が手につかなくなり、「もう何も分からない」と自分自身の輪郭を見失っていきます。それでも「あなたといる、私が好き」というコピーが示すように、青春の輝きと痛みを瑞々しく切り取った、期待高まる予告編となっています。

 あわせて公開されたポスター・ヴィジュアルは、先日公開したティザー・ヴィジュアルをベースにブラッシュアップしたもの。ジーニアとアメーリアの2人が草原に寝転び、視線を交わす印象的なシーンが切り取られています。

 さらに、本作の場面写真10点も新たに公開。盗んだ自転車で街を駆け抜けるアメーリアとジーニア、職場の洋裁店で制服に身を包み働くジーニア、画家の前で自分の身体を晒し堂々とポーズを取るアメーリアの姿など、時代を映す衣装や小道具に彩られながら、2人の関係性やそれぞれの暮らしぶりが静かに映し出された印象的なシーンが並んでいます。

 また、5月30日(金)からは、ムビチケ前売券(オンライン)が1,600円(税込)にて発売。購入者にはオリジナルスマホ壁紙が配布されます。ぜひ併せてチェックしてほしいところです。

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©2023 Kino Produzioni, 9.99 Films

『美しい夏』
2025年8月1日(金)より東京 YEBISU GARDEN CINEMA、
シネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
mimosafilms.com/labellaestate
配給: ミモザフィルムズ
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