エイドリアン・シャーウッド(Adrian Sherwood)が、13年ぶりとなるソロ名義での新作『The Grand Designer』を6月13日(金)にリリースすることを発表。あわせて、タイトル曲が先行公開されています。
変異し続けるリズムと音響の地層が交錯するこの4曲入りEPは、〈On-U Sound〉が誇るロングラン人気シリーズ『Disco Plate』の最新章としてリリースされます。公開されたタイトル曲は、今夏にリリース予定のニュー・アルバム『The Collapse Of Everything』の予告編とも言える一曲で、シャーウッドのエフェクト群にろ過された様々な楽器音が、抗えないグルーヴと緻密なパーカッションの上で蠢くような仕上がりとなっています。
また、2曲目に収録される「Let’s Come Together」では、同じリズムが神秘的なダブへと変貌。客演に迎えた、盟友にして惜しくもこの世を去った伝説的アーティスト、
リー・スクラッチ・ペリーが常軌を逸したヴォーカルで空間をねじ曲げます。
続く「Russian Oscillator」では、
シャーウッド&ピンチ名義の作品群に最も近い空気感が展開。実験的エレクトロニクスと重厚なサウンドシステム感覚、そしてダンスホール的スウィングが絡み合ったサウンドに。この十数年、プロデューサーとして
ジ・アップセッターズ、
ホレス・アンディ、
パンダ・ベア&
ソニック・ブーム、
アフリカン・ヘッド・チャージ、
スプーン、
クリエイション・レベル、
ピンチらとの共作で高い評価を得てきたシャーウッドならではの作品となっています。
そして、ラストを飾るのは「Cold War Skank」。灼けた砂漠のブルースにスライドギターの歪んだフレーズが滲み、シネマティックな空間を描く異形のサウンドスケープが広がっています。
本作は、グラミー賞にもノミネートされたマスタリング・スタジオ「フランク・メリット」によってマスタリング&カッティングされた限定10インチ・ヴァイナルとしてリリース。〈On-U〉の伝統を受け継ぐディスコ・プレート・スリーブに、Studio Tape-Echoによるコラージュ・アートが彩りを添えています。
Photo by Nana S.R. Tinley