ハニャ・ラニ、
ハナキフ、
ジャスミン・マイラなど優れた女性音楽家を次々と世に送り出しているゴンドワナ・レコードより、カナダのモントリオール出身の作編曲家 / ヴァイオリニスト / ピアニスト / シンガー、
アンブレ・シエル(Ambre Ciel)のデビュー・アルバム『
still, there is the sea(それでも、海はある)』が8月29日(金)にリリースされます。
モントリオールの静かなアパートメントでひとり作り始めたという本作には、メロディと歌詞において「水」というイメージが一貫して現れています。2曲目「eau miroir」は波に太陽の光が鏡のように反射するさまを想起させるピアノのフレーズが、波のように上下するメロディへとつながっていき、3曲目「cycle」はピアノの周期的なパターンが連続し水の循環や永続性を思わせ、大雨の降る嵐の夜にレコーディングされたという6曲目「sometimes」では、その音によって人の内面に起こる変化が表現されています。
6歳でバイオリンを始め、後にペダル・エフェクターやループ・メロディの実験を経て、大学で作曲とレコーディングを学んだというアンブレ・シエル。本作では、声とヴァイオリンのレイヤーで構築される楽曲に取り組みつつ、ピアノによって豊かなハーモニーの可能性を追求することにより、パーソナルでありながら神秘的な映像が広がる、夢心地の音世界を創出しています。
ドビュッシー、
ライヒなど現代クラシック、同郷の
パトリック・ワトソンや
スフィアン・スティーヴンスなど静謐な作風のシンガー・ソングライター、そして
シガー・ロスや
JFDRなどアイスランドのアーティストをつないだ美しく洗練されたポップ・アルバムに仕上げています。
全曲の作詞・作曲と編曲は自身が担当。また、共同プロデューサーとして、ベル・オーケストラのメンバーでありパトリック・ワトソンや
アーケイド・ファイアのフレンチホルン奏者でもあるピエトロ・アマートがクレジットされているほか、弦楽三重奏団など繊細かつ個性豊かなミュージシャンが参加し、映像美あふれる音像を描き出しています。