北アイルランドのヒップホップ・トリオ、
ニーキャップ(KNEECAP)の半自伝的映画で、サンダンス映画祭など世界各地の映画祭で絶賛された『KNEECAP/ニーキャップ』の日本公開が決定。8月1日(金)より東京・新宿シネマカリテ、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で順次公開されます。また、
フォンテインズ D.C.や
バイセップなどの楽曲も収録する映画のサントラ『
ニーキャップ(オリジナル・サウンドトラック)』と、ニーキャップの1stアルバム『
ファイン・アート』が発売中です。
映画『KNEECAP/ニーキャップ』はニーキャップの誕生を、アイルランド語法制化を求める抗議活動を背景に辿る半自伝的物語。北アイルランド紛争の傷跡が深く残る西ベルファストのドラッグにまみれた労働者階級の若者を、ユーモアを交えてポップなテイストで描いています。スローモーションやストップモーションを駆使したスタイリッシュな演出から“アイルランド版トレインスポッティング”とも評され、オマージュ・シーンも随所に登場。また、メンバー3人は演技初挑戦にして、本人役を見事に好演。彼らの注目度も相まってアイルランドではアイルランド語映画として初週動員歴代1位の大ヒットを記録。さらに、第40回サンダンス映画祭では観客賞(NEXT部門)を受賞、第97回アカデミー賞の国際長編映画賞にアイルランド代表としてショートリストに選ばれるなど、25の受賞と63のノミネートを果たしました。
ニーキャップは2022年まで北アイルランドで公用語として認められていなかったアイルランド語でラップをし、政治的な風刺の効いたリリックに反抗的なパンク精神を融合したスタイルで注目されています。政治家にも目をつけられ、検閲の対象としてラジオ局では放送禁止になるなど、その過激な言動で度々論争を巻き起こしていることから、“セックス・ピストルズ以来、もっとも物議を醸すバンド”と言われることも。先日開催された世界最大級の野外音楽フェス、コーチェラ・フェスティバルにも出演。パフォーマンス中にイギリスの元首相マーガレット・サッチャーと、パレスチナにジェノサイドを行い続けるイスラエルを批判したことで、生配信が一時的に中断。タブーを恐れずに自分たちのプラットフォームを使って声を上げる姿勢と、そのエネルギッシュなパフォーマンスで、アイルランドのみならず世界中の人々から支持を得ています。
(c)Kneecap Films Limited, Screen Market Research Limited t/a Wildcard and The British Film Institute 2024