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マカヤ・マクレイヴン、ライヴ音源を再構築したEP4枚をまとめた『Off the Record』をリリース

マカヤ・マクレイヴン   2025/08/22 14:53掲載
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マカヤ・マクレイヴン、ライヴ音源を再構築したEP4枚をまとめた『Off the Record』をリリース
 2024年に開催された来日公演の熱狂も記憶に新しい現代ジャズを代表するドラマー / プロデューサーのマカヤ・マクレイヴン(Makaya McCraven)が、4枚の新作EP『Techno Logic』『The People’s Mixtape』『Hidden Out!』『PopUp Shop』のリリースを、先行シングル4曲(各EPからそれぞれ1曲ずつ)の公開とともに発表。あわせて、これら全てをコンパイルした作品『Off the Record』が10月10日(金)にリリースされることが決定しました。また、10月31日(金)にはデジタル / ストリーミング配信もスタートします。

 4枚のEPには、マカヤ・マクレイヴンによる純粋な即興演奏の瞬間、ライヴでのパフォーマンス中に録音された音源が収録。空間や観客の存在までもが音に反映され、互いに独立しながらも有機的につながり合う作品群となっています。

 『Techno Logic (feat. Theon Cross & Ben LaMar Gay)』には、ベン・ラマー・ゲイセオン・クロスが参加。2017年のロンドン、2024年のベルリン、そして2025年のニューヨークでのライヴ録音から構成されており、この3人の間に築かれてきた約8年間にわたる音楽的な信頼関係が刻まれています。

 『The People's Mixtape』は、2025年1月にブルックリンのPublic Recordsで行なわれたライヴ録音を土台としたもの。この公演は、マカヤが自身の代表作『In the Moment』の10周年を記念して開催したものであり、同作のセッションを通じて確立した即興言語に、意図的に立ち返る試みでもありました。この特別な夜にマカヤと共演したのは、『In the Moment』において重要な役割を果たしたベーシストのユニウス・ポールとトランペット奏者のマーキス・ヒル。さらに、『Universal Beings』(2017年)のセッション以来の常連コラボレーターであるヴィブラフォン奏者のジョエル・ロス、そしてマカヤにとって初共演となるアンビエント・ジャズ・プロジェクト、SMLの共同リーダーであり、〈International Anthem〉所属のシンセ奏者、ジェレミア・チウも加わわっています。

 『Hidden Out!』は、2017年6月にマカヤがシカゴのThe Hideoutで行なったレジデンシー企画での録音を基に構成。この期間、彼は毎週入れ替わりのメンバーとともに即興演奏を行っており、参加者にはユニウス・ポールに加え、トータスのメンバーであり、〈International Anthem〉のレーベルメイトでもあるギタリスト / 作曲家のジェフ・パーカー、さらに同じくSMLの共同リーダーでありグラミー賞受賞歴を持つアルトサックス奏者/プロデューサーのジョシュ・ジョンソンが名を連ねています。

 『PopUp Shop』は、2015年にマカヤがロサンゼルスのDel Monte Speakeasyで初めてパフォーマンスを行なった際の録音がベース。このとき彼は、シカゴのDJ / キュレーターであるキング・ヒッポと、サンフランシスコ発の前衛的な音楽プラットフォーム「Grown Kids Radio」が企画したイベント〈RAWS:LA〉に出演し、ギタリストのジェフ・パーカー、ヴィブラフォン奏者のジャステファン、ベーシストのベンジャミン・J・シェパードと即興セッションを行なっています。

 これら4枚のEPは、GRAMMYが「マクレイヴン史上もっとも野心的な作品」と評した2022年の傑作『In These Times』以来の作品。マカヤが2015年のデビュー作『In the Moment』で確立し、その後の『Highly Rare』(2017年)、『Where We Come From』(2018年)、『Universal Beings』(2018年)で深めてきた “オーガニック・ビート・ミュージック”の真髄があらためて表現されています。マカヤはライヴ音源をシカゴの自宅スタジオで、編集・オーバーダブ・ポストプロダクションを重ねることで、彼独自のサウンド世界へと再構築。そんな4つのEPまとめた『Off the Record』は、単なる音源集ではなく、創造性と共同性に満ちた、“その場にいた”からこそ生まれた音楽の瞬間を祝福するドキュメント作品と言えます。

[コメント]
今の時代、人はスマートフォンやヴァーチャルな世界で容易につながれるようになった。だがその一方で、何が本物で、何が偽物なのか、その境界線はどんどん曖昧になってきている。本当に大切なのは、実際に“そこに居た”ということ。その現場に身を置き、音を体で受け止めたという体験に、勝るものはない。
――マカヤ・マクレイヴン

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Photo by Shannon Marks

『Techno Logic (feat. Theon Cross & Ben LaMar Gay)』配信リンク
makayamccraven.ffm.to/techno-logic

『The People's Mixtape』配信リンク
ffm.to/the-peoples-mixtape

『Hidden Out!』配信リンク
makayamccraven.ffm.to/hidden-out

『PopUp Shop』配信リンク
makayamccraven.ffm.to/popup-shop

■2025年10月31日(金)リリース
マカヤ・マクレイヴン
『Off the Record』

beatink.com/products/detail.php?product_id=15296

[収録曲]
CD1
01. YoYoYo Intro
02. Venice
03. Imafan
04. Los Gatos
05. Sweet Stuff
06. Battleships
07. Away
08. Dark Parks
09. Awaze
10. News Feed
11. Braddas
12. Tic Tac (Bonus Track for Japan)

CD2
01. Gnu Blue
02. Technology
03. Boom Bapped
04. Prime
05. Strikes Again
06. Choo Choo
07. The Beat Up
08. What a Life
09. Lake Shore Drive Five
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