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ピクシーズ、来日ツアーを記念して初期の名盤4タイトルが日本語帯付きLPと国内仕様CDでリリース

ザ・ピクシーズ   2025/09/26 16:56掲載
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ピクシーズ、来日ツアーを記念して初期の名盤4タイトルが日本語帯付きLPと国内仕様CDでリリース
 USオルタナ・シーンの重鎮バンド、ピクシーズ(Pixies)の11月からの来日ツアーを記念して、初期にリリースされたデビュー・アルバム『Surfer Rosa』、2ndアルバム『Doolittle』、3rdアルバム『Bossanova』、『Trompe Le Monde』の4タイトルが日本語帯付きLPと国内仕様盤CDで10月24日(金)にリリースされることが決定しました。

 1986年にボストンで結成され、「4AD」からデビューを果たすやインディ・シーンで熱狂的な支持を獲得する中、1988年にリリースされたデビュー・アルバム『Surfer Rosa』は、故スティーヴ・アルビニをプロデューサーに迎え、ニュー・ウェイヴ以降のギター・バンドとは一線を画す、エキセントリックかつキャッチーなサウンドを提示した作品。轟音ギターとブラック・フランシスのシャウト、キム・ディールの浮遊感あるコーラスが生み出す独自のダイナミズムは、ニルヴァーナをはじめ90年代のオルタナティヴ・シーン全体を根底から揺さぶることになりました。映画『ファイト・クラブ』のエンディングで使用された「Where Is My Mind?」は、今の若者にも認知される代表曲です。今回発売される国内仕様盤CDには、1987年発表のミニ・アルバム『Come On Pilgrim』も収録されています。

 1989年にリリースされた2ndアルバム『Doolittle』は、ピクシーズ最大の傑作と呼ばれる歴史的名盤。疾走感に満ちた「Wave of Mutilation」、映画『(500)日のサマー』で酔っ払った主人公がバーのカラオケで歌った、まさにバンドの代表曲と言っても過言ではないアンセム「Here Comes Your Man」、そして神話的な深淵へと誘う「Monkey Gone to Heaven」と、いずれも彼らの代名詞となった代表曲が並びます。 ポップでキャッチーな旋律と、ノイジーかつ爆発的な轟音を縦横無尽に往還するその独創性は、従来のロックの構造を破壊し、新たなダイナミズムを提示。加えて、カルト的ユーモアと宗教的・神話的イメージを織り込んだ歌詞世界は、他の追随を許さない唯一無二の領域を築き上げました。 その革新性はニルヴァーナをはじめとする90年代オルタナティヴ・シーンに多大なる影響を与え、リリースから35年以上を経た現在でも世界中のリスナーを魅了し続けています。

 1990年にリリースされた3rdアルバム『Bossa Nova』は、ピクシーズがインディ・シーンの寵児から、より大きな存在へと飛躍する決定的な転換点となった作品。サーフ・ロックの陽性のエネルギーと、スペース・ロック的な荒涼としたサウンドを大胆に導入し、彼らの実験性とスケール感をかつてない領域へと押し広げています。シングル「Velouria」「Dig for Fire」を筆頭に、収録曲の数々は荒削りな衝動とポップなメロディが絶妙に同居し、バンドの魅力をより幅広いリスナーに突きつけました。SF的な空気感と広がりのある音像の中で、鋭利なギターとキャッチーなフックが躍動するそのサウンドは、当時のシーンに強烈な爪痕を残しています。

 そして、1991年にリリースされた4thアルバム『Trompe Le Monde』は、彼らの進化が頂点に達した革新的作品。鋭利なギターリフと緻密に構築されたアレンジが生み出す圧倒的なダイナミズムは、バンドの実験性と攻撃性を極限まで引き出しつつ、より洗練されたスケール感を獲得。収録曲「Planet of Sound」「Alec Eiffel」などでは、荒々しい衝動とポップなフックが高次元で融合し、さらにジーザス&メリー・チェインの名曲「Head On」の鮮烈なカヴァーはアルバムを象徴する名演として語り継がれています。インディ・シーンの寵児からオルタナティヴ・ロックの象徴へと飛躍した本作は、90年代のロックの方向性を大きく規定し、後世のアーティストに絶大な影響を与え続けています。

 なお、今回の再リリースでは、国内流通仕様盤CDと日本語帯付きLPの両方に解説書が封入されます。

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Photo by Tom Sheehan (Boston Jan 1988)
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