東京を拠点に活動する作曲家 / プロデューサーのRyuuta Takakiが、シンガポールのレーベル「KITCHEN. LABEL」よりニュー・アルバム『Jewels』を10月24日（金）にリリースします。

　18歳で分解系レコーズ主催イベントに出演したことを機にライヴ活動を開始し、DaokoやJinmenusagiらが在籍したLow High Who?に同時期に所属。phoenix and the flower girlへの楽曲提供や「ItalDred」や「ORIKAMI RECORD」といった海外レーベルからの作品発表をはじめ、映像やアート作品の音楽を務めるなど国際的かつ多分野にわたる活動を展開してきたRyuuta Takaki。2020年には自身のレーベル「makran」を設立し、2025年には楽曲「麝香、鉛の疲労」がJAPAN MUSIC AWARD最優秀ダンス・エレクトロ楽曲賞にノミネートされ注目を浴びています。

　今回リリースされる『Jewels』は、東洋の幻想と西洋のモダニズムが響き合う作品。神秘性や記憶、想像力の領域を切り拓き、象徴的な伝統や東洋の秘教、ネオ・オリエンタリズムの夢幻世界を映すモザイクのよに展開していきます。神聖な静寂と緊張感あふれるダイナミズムのあいだを自在に行き来するサウンドは、以前手掛けていたエクスペリメンタル・ヒップホップやエレクトロニカの経験も経て、国境も時代も超える普遍的なものへと昇華されています。

　また、単なるサウンドとしてではなく、重みや神秘、官能性を宿す“存在”として提示されるアンビエント・ミュージックでもあります。象徴主義の画家ギュスターヴ・モローの幻想的なヴィジョンや、宇宙を光り輝く宝石が交差する無限のネットワークとして捉える華厳思想からインスピレーションを得ており、Takakiはその哲学を音へと翻訳し、最小の響きが全体を映し出す構造を巧みに構築しています。

　『Jewels』は、響きと反射が絶え間なく交錯する音の小宇宙。一音一音が宝石のように輝き、永遠に息づきながら、音のマンダラとして無限の共鳴を広げていく作品となっています。