宮野弘紀のアルバム『
フル・セイル』が11月12日(水)にリリースされます。
‘81年、元スイング・ジャーナルの編集長・児山紀芳とプロデューサーの
テオ・マセロ(’60年代、’70年代の
マイルス・デイヴィスのプロデューサー)に見いだされ、ニューヨークで録音されたアルバム『マンハッタン・スカイライン』にてデビュー。このアルバムには、
ウォーレン・バーンハート(Key)、
ジェフ・ミロノフ(G)、
マーカス・ミラー(B)等が参加しています。
一躍、アコースティック・ギタリストとして注目を集めました。翌’82年には『フル・セイル』(国内レコーディング)、さらに’83年には
アール・クルーとの共演アルバム『
ホテル・カリフォルニア』をリリース。このアルバムは
サイモン&ガーファンクルの「Mrs. Robinson」、
イーグルスの「Hotel California」、
ビリー・ジョエルの「Honesty」等など、誰もが知る名曲中心のカヴァー・アルバムです。その後、’85年にフュージョン・グループ“
ライト・スタッフ”を結成し、エレクトリック・バードレーベル(キング)よりアルバム・リリース。’86年には、自身がリーダーの“
アコースティック・クラブ”を結成、7枚のアルバムを残します(メルダックより)。ニューエイジ・ミュージックとして話題となり、『アドリブ』誌でベスト・アルバム賞も受賞。
デビュー・アルバムがニューヨークのミュージシャンとスタジオでのセッションを中心としたレコーディングでしたが、この2ndアルバムは国内で自身のグループである“バード・オン・ザ・ウインド”に加え、豪華なゲストを迎えました。
時間をかけて「タイトに録る」ことが念頭におかれたそうです。また、全曲が宮野弘紀によるオリジナルで、それぞれが違ったタイプの楽曲。コンポーザーとしてのプレゼンテーションでもあった、とのこと。
このアルバムは’82年にLPレコードでリリースされて以来、一度もリイシューがされていません。
‘25年6月、音楽ライター金澤寿和の監修によるギタリスト作品のコンピレーション・アルバム『
マイ・ギター・シングス・メロウ』に、このアルバムから「キャロット・ウォーク」が収録され、この1曲だけが初CD化となりました。このコンピレーションは評判を呼び、収録曲全てが再びスポットを浴びたのです。そこで満を持してアルバム『フル・セイル』が初CD化となります。オリジナル・マスターを使用し、最新の環境でリマスタリングされ、UHQCD仕様でリリース。