2007/05/22掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
元
A×C×の……という肩書きはもはや不必要、スコット・ハル(Scott Hull)率いるグラインド・コア・バンド、
ピッグ・デストロイヤーの新作
『ファントム・リム』(YSCY-1079 \2,100(税込))が6月6日、日本先行リリース(US盤は6月12日発売)となります。ベースレスながら音圧たっぷり、短いながらも練られた楽曲群で、グラインド・ファンにとどまらないファン層を獲得している彼ら。「まだまだ速くできる」と速さを探求し続けるスコットの別ユニットであるマシン・グラインド、
アゴラフォビック・ノーズブリードとは異なり、こちらは完全肉体派。釘バットを高速で叩きつける様相のドラミング、腹に捻じ込まれるギター・リフ、電車で知らないおじさんにいきなり怒られるかのごとき恐怖のヴォーカルによって表現される病的な歌詞の世界が魅力です。毎回、気持ち悪さ満点のSEも聴きもの!彼らのMySpaceページでは収録曲「Loathsome」がすでに公開されています。
今作のカヴァー・アートは前作のChris Taylor(Pg.99)に替わり、
ドーターズ、
ウェイク、Kylesa、最近では注目のスラッシュ・バンドSkeltonwitchやTorche、キテレツ・グラインドGenghis Tronのアートワークを手掛けたJohn Dyer Baizley。ピッグ・デストロイヤーとはレーベル・メイトとなり、3rdアルバムのリリースが控えているBaronessのヴォーカリストとしても知られるアーティストです。パッと見は「おっ、パスヘッドかな?」と言われてしまいそうな彼の作風ですが、こちらもその独特の世界観をご堪能ください。