アニマルズ 2003/06/10掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
脱退したアラン・プライス(本人曰く「飛行機による移動の日々が絶えられなかった」そうだ)の後任として
アニマルズに参加し、66年にはメンバーの一員として来日も果たしている鍵盤奏者のデイヴ・ロウベリーが、ロンドンの自宅で死んでいるところを発見された。62歳だった。彼は以前から心臓を患っており、死因も心臓病のようだ。
“the Mike Cotton Sound”などでの活動を経てアニマルズに加入した彼は、数々のセッション活動で鍛えられた確実な演奏力でもってプライス脱退後のアニマルズ・サウンドを支え、加入後最初にリリースされたシングル「朝日のない街」は、全英3位/全米13位のヒットを記録。66年9月のバンド解散までの間、主要メンバーとして活動を続ける。
93年からは、これも先日死去してしまったノエル・レディングが結成していたバンド“SHUT UP FRANK!”に中途参加。99年からは“アニマルズII”のメンバーとしても活動していた。ロウベリー在籍時に発表されたアニマルズのアルバム『Animalisms』(写真)は、99年に拡張仕様の輸入盤CDが復刻されたものの、日本盤は未発売。昨年12月に紙ジャケット仕様で復刻された65年作『Animal Tracks』に収録されているボーナス・トラックで、ロウベリー参加音源を数曲聴くことが可能だ。
アニマルズの鍵盤奏者と言えばアラン・プライスと答えるファンが大半だとは思われるが、意外や意外(と言っては失礼か)、デイヴ・ロウベリーのプレイのほうが好きだというファンもきっと少なくないはず。乞う再評価、である。
それにしても、先日のミッキー・モストに続いてのアニマルズに縁ある人物の死去。英国ロックの栄華を支えた人物の相次ぐ悲報は、ただただ残念なかぎり。心より哀悼の意を。アニマルズのメンバー及びフロントマンのエリック・バードンも、それぞれのサイトで哀悼の意を表明している。