大滝詠一 2022/09/30掲載(Last Update:22/10/07 12:15)
大滝詠一が、伝説のバンド“
はっぴいえんど”在籍中の1972年11月25日に発表した1stソロ・アルバムの50周年を記念して、『
大瀧詠一 乗合馬車 (Omnibus) 50th Anniversary Edition』が、発売からちょうど50年後の2022年11月25日(金)にリリースされます。
このアルバムは、“日本ポップス界の巨人”のまさに原点ともいえる傑作として、数多くのミュージシャンに影響を与えてきました。特に「指切り」は、
シュガー・ベイブや
田島貴男在籍時の
ピチカート・ファイヴに歌い継がれ、そのルーツとして海外のシティ・ポップ・コンピレーション盤にも収録されています。コンポーザー&アレンジャー&プロデューサー時や、はっぴいえんど在籍時のアーティスト名として使われている“大瀧詠一”名義で発表された1stソロ・アルバムは、最初の企画ではシングル盤6枚を出してそれを集めた作品集として計画されており、アルバム・タイトルも『オムニバス』となる予定でした。今回の50周年記念盤は大滝の当初の構想をもとに、タイトルを『大瀧詠一 乗合馬車 (Omnibus) 50th Anniversary Edition』として発売されます。
本作は、10年前の40周年時に、大滝本人が再発盤を企画し曲順まで決まっていましたが、諸事情によりリリース出来なかったもの。今回はオリジナル・マスターテープから最新マスタリングされ、大滝が望んでいたサウンドを高音質で実現。50周年記念盤はCD2枚組仕様となっています。
Disc-1は、1972年に発表されたオリジナル・アルバムをベースに、大滝が2012年に構想した新たな曲順となります。当時、シングル盤のみでリリースされ、人気曲ではありましたが、はっぴいえんどやロックの時代に受け入れられるには早すぎると、あえて外された「空飛ぶくじら」や、カセットテープの音色に変えてまで趣味性をカモフラージュしていたラスト曲の「いかすぜ!この恋」も堂々のオリジナル・ミックスで収録。サウンド面も本人希望の音色となり、半世紀を経て、新鮮なイメージで大滝入魂の1stソロ・アルバム完結編がやっと日の目を見ることとなります。
Disc-2には、アルバム曲のシングル・ヴァージョンや別ミックスに加え、この度、初めて公開される貴重な未発表音源、「乱れ髪(アウトロ・ストリングス・バージョン)」、「びんぼう(ハニホレ・バージョン)」、「あつさのせい(インスト・バージョン)」、「あつさのせい(リハーサル・バージョン)」、「おもい(UNDUBBED VERSION TAKE 1-4)」などを収録。それも単なるレア音源集ではなく、“アナザー・サイド・オブ『大瀧詠一』”として、単独のアルバムとしても楽しむことができ、さすが大滝自身による選曲&曲順と感心させられる仕様となっています。
数多くのミュージシャンに影響を与えてきた歴史的名盤の魅力を余すことなくコンパイルしたパッケージは、初めて本作に触れる新しい世代のファンのみならず、従来の大滝詠一ファンも充分に楽しめるコンテンツとなっています。さらに、CDには60Pを超える豪華ブックレットが封入される予定で、掲載内容などの詳細は後日オフィシャル・サイトで発表されます。