今年ソロ・デビュー50周年を迎え、6年ぶリ通算35枚目となる待望のオリジナル・アルバム『
I believe』を9月24(水)にリリースした
矢沢永吉。なんと、本人直々のアルバムのライナーノーツ(楽曲解説)が公開されています。ぜひ、アルバムを聴きながら読み、より矢沢永吉のメロディの世界の深みに浸ってください。
また、シングル「真実」リリース時に開催され大好評であったデジタルキャンペーンを、アルバム・リリース時にも開催されることが決定。今回もダウンロード購入したユーザーを対象に、“オリジナル待ち受け画像”を応募者全員にプレゼント。シングル・リリース時の特典画像とは違うアーティスト写真と、メモリアルな“EIKICHI YAZAWA 50th ANNIVERSARY”ロゴを使用。ついつい画面をONにして何度も眺めてしまうような、ファン垂涎のアイテムに仕上がっています。
[矢沢永吉『I believe』セルフライナーノーツ]01.ウソがホントになるゲーム
文句なしのロックンロールですね・・。
この歳になってこんなロックな曲が書けたのが嬉しいですね。
だって俺、今年76のじいさんだよ!?
まだまだこんなギンギンのロックンロールができるんだ・・。シンプルに嬉しいです。
02.誰のため
1曲の「ウソがホントになるゲーム」とガラッと変わってこの(誰のため)世界をパって出せる。このメロディーが沸いた。
このアレンジ。メロディー、アレンジそして詞が 本当によくこの世界を出せたなってことで凄く嬉しい1曲ですね。
03.氷のくちづけ
3曲目。(しみじみと)これは・・ロックのグルーヴなんだけど・・ちょっとテイストが今までの矢沢のロックとは違う。
新しい世界があるよね。
04.あれから十年
うん・・。まあこのコード進行っていうのは矢沢得意ですよね。このコード進行の世界観っていうのかな?俺好きだし。
ずっと矢沢のメロディーを聴いてる人は「わかる!!」ってなる1曲だと思います。
05.自由の風
これはね(笑)作ってる本人が言うのもなんだけど・・なんでこういう風になっちゃったんだろうって思ってて。
何て言うんだろう、リズムの拍数の取り方が何ていうか非常に変わったところに入ってしまって抜けられなくなったっていうね。
一度は「これ諦めちゃおう」って思ったんだけどリフが物凄くかっこいいから捨てるに捨てられなくて、いざ最後まで来た時に「これはこれでアリじゃないか!?」という風に生まれ変わりましたね。
50年もやってるとね、作曲しててこういうことってあるんだよね。それが良い方向に転がることも多いし。
06.月光の夜
「月光の夜」ってやつかな。これはもう・・去年のツアーのエポック(演出)の中で使われた曲です。
だけど、このメロディーラインっていうのは俺好きなんだよね・・意外に思われるかもしれないけど。
なので是非このメロディーライン、矢沢の好きな世界。この6年ぶりのニューアルバムには入れたいなと思っておりました。
07.オール アイ ウォント
この詞の内容が・・うん。何か上手く言えないけど感じるものがあるんだよね。
今まで自分の走ってきた道っていたらオーバーなんだけど。
08.You’re the one, only one
これもうたまんないロックだよね!たまんないロック、特にグルーヴ最高!
09.真実
もう言うまでもなくフジテレビの主題歌にもなってるこの「真実」。
実はこれもね、裏話を言いますと1回捨てようと思ったんだよね。何故かと言ったら、自分でこういったらおかしいんだけど
バースのところとサビのメロディーがお互いに凄い強かったの。ぶつかり合ってて「これ違うだろう・・」と。
強いもの同士ぶつかり合ってる。そしてそれが逆にダメになっていく、そこから出れなくなって「これ成立しないんじゃないか?」と思い
一度は捨てようかなって思ったくらい。でもサビのメロディーは僕も凄く大好きだし、俺のマネージャーも絶対残してほしいって言うもんだから、何とか成立させる方法はないのか?と探って、バースのメロディーを変えました。具体的には強いものを弱くするっていうのかな?語り口調で弱くすることによってサビが更に引き立って一気に違う世界に持っていくことができました。
やっと捨てなくて済んだっていう、それがこの「真実」なんです笑
10.降りやまない
このソング10「降りやまない」。これもソング2の「誰のため」と甲乙つけがたい良いメロディーが書けたなってしみじみと思ったよね。
11.遠い恋人
そしてラスト。もうこれはね、思い出すな・・。ギターを持ちながら外の景色をずっと見てたらフワーってメロディーが沸いたんだよね。
もうこういうメロディーはね、生まれる時はものの5分くらいで生まれるんだよね。降りてくるときはほんとスッて降りてくる。
50年やってるけど、曲っていうもんは面白いもので、作ろうと思ってやっても作ることはできないもんね。どんなに粘って粘ってもダメなときはダメだし、降りてくる時はスッて降りてくる。そんな代表的な曲です。