個性派ジャズ・サックス奏者のガトー・バルビエリが、1969年に吹きこんだフライング・ダッチマン盤。南米の香りを多分に含む音楽ながら、単なるラテン作に陥らず、チャーリー・ヘイデンらと自由度の高い演奏を繰り広げている。

サックス奏者のガトー・バルビエリが、フライング・ダッチマン・レーベルに遺した最初の作品。ナナ・ヴァスコンセロスらのパーカッションをフィーチャーしたフュージョン・サウンドの中を自由に泳ぐように吹くバルビエリを堪能できる。

ガトー・バルビエリがフライング・ダッチマン・レーベルに遺した諸作のひとつ。アイアート・モレイラやエムトゥーメといった一流パーカッション奏者が支えるラテンのリズムと力強いバルビエリのサックスが交わり合うアルバム。

強烈な社会的・政治的メッセージを含んだギル・スコット・ヘロンのデビュー作。スポークン・ワードとパーカッションをフィーチャーするなど、他と一線を画すスタイルで“黒いボブ・ディラン”とも称され、後進にも影響を与えている。

コアなファンの多いギル・スコット・ヘロンの2ndアルバム。スポークン・ワードを中心としたスタイルを継続しつつも、優れたミュージシャンを迎えてより音楽的に豊かに。後のネオ・ソウル系にも多大なる影響を与えた。

1972年にリリースされたギル・スコット・ヘロンの3rdアルバム。ブライアン・ジャクソンをはじめとするバンド・メンバーとの演奏に主眼を置いた前半と、ギルの持ち味であるスポークンワーズをフィーチャーした後半に分かれる。

コールマン・ホーキンスとレスター・ヤングという二人のテナーマンの個性を比較して楽しめるアルバム。和声的で力強いホーキンス、リリカルでスウィンギーなヤング、いずれ劣らぬレジェンドのブロウが記録されている。

サラ・ヴォーンが1971年にメインストリーム・レーベルに遺したアルバム。雄大かつドラマティックなジョン・レノン「イマジン」のカヴァーなど、彼女にしか成し得ないオリジナリティの高いエモーショナルな歌唱を聴くことができる。

ジャズ・ヴォーカルの女王サラヴォーンが70年代にメインストリーム・レーベルに遺した作品から編まれたベスト盤。「イマジン」をはじめとするヒット曲を多数取り上げていることから初心者にもとっつきやすい構成となっている。

ミシェル・ルグランとサラ・ヴォーンという二人の巨人の邂逅。ダイナミックなヴォーンの歌唱はもちろんのこと、それを巧みにサポートし盛り上げるルグランのアレンジも見事。ジョビンの「ウェイヴ」もドラマティックな好演となっている。

1974年にリリースされたサラ・ヴォーンのメインストリーム盤。ポール・グリフィスやジーン・ペイジ、ミシェル・ルグランら5人のアレンジャーが関わっており、ヴォーンの魅力が多角的に引き出されている魅力的な一枚だ。

1973年に行なわれたサラ・ヴォーンの来日公演を収めた記念すべきアルバム。ジミー・コブら手練れのプレイヤーと日本のファンを魅了したステージはこの第1集と続く第2集に収められ、本国アメリカでも高く評価された。

1973年に行なわれたサラ・ヴォーンの東京公演を収めたライヴ盤の第二集。人気ドラマーのジミー・コブらをバックに「サマータイム」や「バイ・バイ・ブラックバード」といった有名曲を披露し、日本のファンを魅了した。

女性ジャズ・ヴォーカルの巨人が圧巻の歌唱を披露したアルバム。歌伴に定評のあるジミー・ロウルズをはじめ、図太いテナーサックスを聴かせるテディ・エドワーズら実力者がサポートした安定感のある演奏を楽しむことができる。

電子音楽の才人ジョン・アップルトンが、マルチ奏者のドン・チェリーを迎えて制作したフライング・ダッチマン盤。エレクトリックとアコースティックが融合し、フリーやアヴァンギャルドといった形容詞ですら表現しきれない音楽が展開される。

サックスのジョン・カーターとトランペットのボビー・ブラッドフォードを中心とするカルテットが、1969年にフライング・ダッチマンに遺した一作。ウェスト・コーストのアヴァンギャルド・シーンを紐解くヒントとなるアルバムだ。

スティーヴ・キューンが、スティーヴ・スワロウらとのトリオで録音した1966年作。ビル・エヴァンスを思わせるリリシズムや時折繰り出すパーカッシヴなアプローチなど、今日の視点から見ても高いレベルを誇る佳作。

ソニー・スティットが、テナーとアルトの両面でサックスを吹きまくる1975年のフライング・ダッチマン盤。冒頭のブルースに始まり、スタンダード曲やオリヴァー・ネルソンのペンによるタイトル曲など、飽きのこない内容となっている。

70年代のジャズ・ファンクを反映したハロルド・アレキサンダーのリーダー作。漲るエネルギーでフルートを吹きまくる様子は微笑ましいほど。切れ味鋭いギターカッティングに思わず踊ってしまいそうになるほどグルーヴィな一作だ。

ハロルド・アレキサンダーがバーナード・パーディらのサポートを得てディープなファンキー・ジャズを展開するフライング・ダッチマン盤。フルートとスキャットが交錯する「ママ・ソウル」をはじめ、エネルギッシュな名演が収められている。

70年代に最も多忙なドラマーとも言われたバーナード・パーディーのリーダー作。名曲「ワッツ・ゴーイン・オン」で幕を開けるキャッチーさが好印象で、コーネル・デュプリーやリチャード・ティーといった名手も多数参加している。

ジェイムス・ブラウンやキング・カーティスとの共演で知られる名ドラマーが1971年に遺した作品。エモーショナルなヴォーカルをフィーチャーした「スタンド・バイ・ミー」のほか、バラエティ豊かな楽曲を巧みなスティック捌きでリードしている。

凛々しい横顔のジャケットが印象的なヘレン・メリルのメインストリーム盤。「コルコヴァード」として知られるボッサの名曲から五木の子守唄まで、彼女の魅惑的なヴォーカルの魅力が遺憾なく発揮された楽曲が並ぶ。

ジャズ・ピアニストのホレス・タプスコットが、1960年代末にフライング・ダッチマンに遺したリーダー作。ベーシシトを二人起用するなど実験的な側面もあるが、アーサー・ブライスのサックスを含む演奏の熱量が純粋に高い。

女優としても活躍したモーガナ・キングが、1960年代に遺したヴォーカル作品。彼女の豊かな音域を活かしたアレンジが施されており、冒頭の「ア・テイスト・オブ・ハニー」からシルクのような滑らかな歌唱を堪能することができる。