ミナ・ウォーカーとケリー・ドゥーガンを中心とする、米・ニューヨーク・ブルックリンを拠点とするインディポップ・バンド、デイジー・ザ・グレート(Daisy the Great)が、ニュー・アルバム『The Rubber Teeth Talk』をリリース。“クマのプーさん”をモチーフにした新曲「Dog」のミュージック・ビデオも公開されています。
本作は、グラミー賞受賞プロデューサーのキャサリン・マークス(
ボーイジーニアス 、
セイント・ヴィンセント 、
アラニス・モリセット )とタッグを組み、ジャンルを超越した多次元的ななサウンドをいっそう進化させ、フック満載の複雑なハーモニーを強化させた内容。キャサリン・マークスは「アルバムを制作しながら、私たちはたくさん笑ったけれど、少し涙を流す機会もたくさんありました。初めて曲を聴いたときから、すぐさま彼女たちの世界に引き込まれました。彼女たちのストーリーテリングに沿ったそれぞれの曲のために、私たちが創造したキャラクターと音のアイデンティティが大好きです。このアルバムは紛れもなく彼女たちらしさが溢れていて、大好きです」とコメントしています。
昨年秋、同じくグラミー賞受賞プロデューサーのトニー・ヴィスコンティ(
T・レックス 、
デヴィッド・ボウイ )と制作したEP『Spectacle: Daisy the Great vs. Tony Visconti』を発表し、実験的で万華鏡のような楽曲が高評価を獲得したデイジー・ザ・グレート。続く『The Rubber Teeth Talk』では、クセになる変幻自在のサウンドを展開し、彼女たちの無限の可能性を窺わせます。
全11曲からなるアルバムのオープニングを飾る「Dog」では、これまで以上にキレと即効性を備えたソングライティングが発揮。デイジー・ザ・グレートは「“Dog”は、ある憂鬱な日にニューヨークの街角を、長く散歩しながら書いた曲です」と、ケリー・ドゥーガンは語ります。「ウエストビレッジの縁石の濁った水たまりに、うつ伏せになって倒れている、クマのプーさんのぬいぐるみを見て、“あ、これ私だ”と思ったんです。まるでニューヨークの街から届けられた小さなおかしな贈り物のようで、大人になることに幻滅していた私を笑顔にしてくれました」と説明しています。
初のヘッドライナー・ツアーを終えた後、ニューヨークでニュー・アルバムの制作に入ったデイジー・ザ・グレートの2人は、過去2年間の不思議な体験や夢から種を採取し、潜在願望が無意識のうちに現れる夢の歪んだロジックに着目。自分たちの生活の中で起こる“大切なことと、ちっぽけなこと”の両方をアルバムに反映させました。2人は毎日一緒に曲を書き、バンド仲間のナルド・オチョアとマッティ・デュニエツとそれらを共有し、彼らの協力の下にデモを制作。グラミー賞受賞プロデューサーのキャサリン・マークスとバンドは、ニューヨークのデュニエツの地下スタジオでプリプロダクションを行い、その後ブルックリンのスタジオGで完成させました。
バンドは「バンドのメンバーは、レコーディングがない日でも、全員が毎日来ていました。まるで家族のように。冗談を言い合ったり、口論したり、ジャムセッションをしたり。クールなサウンドを見つけようと、じっくり時間を掛けました。私たちは、このアルバムがとても実り豊かで、たくさんの小さなポケットをもった…つまり異なる世界を併せ持ちたいと考えました」と振り返り、「アルバム収録曲の多くは、自己認識、比較、ある意味で不安について歌われています。恐怖心と、全て上手くいくのだと自分を信じることについても歌われています。これは冒険、もしくは旅だと信じること、そうすれば混乱を乗り越える方法が見つかるのです」と語っています。
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Photo by Christine Mooijer