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伊藤潤二原作アニメ第3期『クリムゾン』制作決定 主題歌は松任谷由実書き下ろし新曲「烏揚羽」

2025/07/04 12:40掲載
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伊藤潤二原作アニメ第3期『クリムゾン』制作決定 主題歌は松任谷由実書き下ろし新曲「烏揚羽」
 漫画のアカデミー賞と言われるアイズナー賞を4度受賞し、世界中にファンを持つ、日本が誇るホラー漫画の鬼才、伊藤潤二。この度、好評につき続編となるアニメ第3期『クリムゾン』の制作が決定。クリムゾン(CRIMSON)とは深紅や真っ赤な色を指し、今回のコンセプトは“怪物”。独特の狂気に満ちた傑作を厳選し、不気味で奇々怪々、それでいて独創的な伊藤潤二の世界にどっぷり浸れる恐怖物語集となっています。そして、7月3日にフランス・パリで開催中の「Japan EXPO 2025」にて本作のアニメ化の決定と、主題歌は松任谷由実の書き下ろし「烏揚羽」(からすあげは)に決定したことが発表されました。この発表を受けて、伊藤潤二と松任谷由実からコメントが到着しています。

 その独創的な世界観と、圧倒的な画力で描かれる魅力的なキャラクターが創り出す“恐怖の傑作”から、『富江』『双一』『首吊り気球』などの代表作選りすぐりの20タイトルをアニメ化した『マニアック』は、2023年1月にNetflixで全世界に独占配信され、アジア各国のNetflixでTOP10入りを果たし、2024年にはMX TVでも放送されました。

 松任谷由実が2024年に東京・世田谷文学館で開催された「伊藤潤二展 誘惑」を訪問し、その様子をSNSで投稿したことがきっかけとなり出会った2人。以前より“ユーミン”の大ファンであった伊藤がそのユーミンの投稿を目にし、自身のSNSで驚きと、喜びの気持ちを投稿したところ、今度はその投稿をユーミンが目にし、ユーミンが自身のレギュラーラジオ番組のゲストとして伊藤を迎えることに。初対面となったラジオ番組収録時に、ユーミンは「伊藤潤二展 誘惑」で購入した、伊藤が描き下ろした『深海の美女』がアレンジされたデザインの浴衣をまとって伊藤を迎えました(写真参照)。その後、この出会いをきっかけに、ユーミンが『クリムゾン』の主題歌を書き下ろす事になりました。

 主題歌「烏揚羽」の主人公は烏揚羽で、“冥界と現世”の2つの世界をつなぐ役割を担っています。“異なる異空間をミックスする”というのは、そのまま製作中のアルバムのコンセプトに繋がっています。なお、本楽曲は今秋発売予定の自身40枚目となる松任谷由実オリジナル・アルバムに収録予定。また、公開されたミュージック・ビデオには、伊藤によるオリジナルの絵が使用されており、登場する“烏揚羽”はこの楽曲のために描き下ろされたキャラクターとなっています。

 この特別なコラボレーションが生み出す化学反応をぜひお楽しみください。

[コメント]
現在、私の原作を基にした「伊藤潤二『クリムゾン』」というアニメが作られています。
このタイトルを聞いただけでゾクゾクして期待が高まります。
新旧の私の短編の中から、特に血のように深い赤色を存分に生かせる作品を選んでアニメ化していただけると聞いております。

ユーミンこと松任谷由実さんは、世界における最高の作曲家のひとりだと私は思います。
今回「クリムゾン」のOPをユーミンさんに担当して頂ける事になりました。
これは普通ではありえない事で、本当に夢のようです。
最初ユーミンさんのスキャット風のデモを聴かせていただいて、それだけですぐに名曲と感じました。
とても情感豊かで、一度聴いたら忘れられないメロディです。
最近はこのユーミンさんの新たな名曲が、私の頭の中でエンドレスに流れていて、幸せに浸っております。

TVアニメ「伊藤潤二『クリムゾン』」は、真紅のイメージを想起させるアニメシリーズとなるのは重要なポイントだと思います。さらに加えて、松任谷由実さんがOPを担当してくださる事により、「コレクション」や「マニアック」とはまた違った雰囲気の、特別なアニメ作品になる事でしょう。

ファンの皆さんも待ち遠しいと思いますが、是非楽しみにしていてください!

――伊藤潤二

伊藤潤二作品には、それがどんなにシュールでグロテスクでも、その根底になぜか必ず繊細な“和”の美しさと哀しみが漂っています。むしろ、異形であればあるほど、そこに在るのに決して掴むことのできない何かへの憧憬が炙り出されるのかも知れません。

私たち日本のファンも、多くのフランスのファンの方々も潜在的に気づいている共通の美意識。
約200年かけて醸造された妖しい世界を一緒に旅することが出来るなんて、なんと素敵なことでしょう!

このMUSIC VIDEOは、「伊藤潤二『クリムゾン』」に先立つ小旅行。
案内役は変幻に飛びまわる(烏揚羽)。伊藤潤二さんにお願いして黒い蝶の画を描いていただきました。

今回テーマ曲を依頼され、ラビリンスのようなコード進行にのせたメロディと共に私が思い浮かべたのは、冥界と現世を繋ぎ、異次元を彷徨うメッセンジャーの形。偶然、フランス語でも黒い蝶はそんな意味を持つそうですね。私の描いたイメージは間違いではなかったと思えました。

本編公開までしばらくのあいだ、ひとりでも多くの方にこの(烏揚羽)のMUSIC VIDEOで『クリムゾン』への期待をふくらませていただけたら幸いです。

――松任谷由実

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伊藤潤二写真/東川哲也(朝日新聞出版)
松任谷由実写真/上飯坂一


伊藤潤二『クリムゾン』
http://itojunji.com
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