毎年1月1日に行なわれ、90ヵ国以上のテレビ / ラジオで放送されている正月の風物詩、
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤー・コンサート。ウィーンの誇るムジークフェラインザールで開催されるこの公演で、2026年にタクトを振るのは、初登場となる
ヤニック・ネゼ=セガンです。
この公演を収録するアルバムは、1月9日(金)に配信されるほか、国内盤CDが1月28日(水)、国内盤Blu-rayが2月18日(水)にそれぞれ発売されます。
ウィーン・フィルの
ダニエル・フロシャウアー団長は、ネゼ=セガンの起用について「マエストロ・ネゼ=セガンとウィーン・フィルとの共演は、2010年のザルツブルクでのモーツァルト週間から始まりました。それ以来、ウィーン、ザルツブルク、そしてツアーでの数多くの公演を通じて、緊密な芸術的パートナーシップが育まれてきたのです。2023年のサマーナイト・コンサートは、彼の指揮による忘れがたいハイライトといえましょう。アメリカを代表する歌劇場とオーケストラの要職にありオペラとオーケストラ曲の双方に習熟しているマエストロ・ネゼ=セガンはウィーン・フィル特有の音楽語法にも通じています。彼は同世代の指揮者の中でウィーン・フィルの最も重要な芸術的パートナーの一人なのです」とコメント。
公演ではシュトラウス一家のワルツ、ポルカに加え、
ツィーラー、
ランナー、
スッペ、
ロンビの作品が並びます。ニューイヤー・コンサートで初演される曲が5作あり、そのなかには19世紀後半に女性によるオーケストラを組織して活動したオーストリアの音楽家ヨゼフィーネ・ヴァインリッヒのポルカ・マズルカ「セイレーンの歌」作品13と、黒人女性初のクラシック作曲家であり、ネゼ=セガンも交響曲を録音するなど再評価が進みつつある
フローレンス・プライスの「レインボー・ワルツ」という女性の作曲家による2作が含まれています。また
ヨーゼフ・シュトラウスのワルツ「女性の真価」を取り上げることで女性への敬意を表し、さらに平和を希求する姿勢を貫くかのように、コンサート全体をヨーゼフ・シュトラウスのワルツ「平和の棕櫚の葉」で締めくくるなど、まさに時代を反映したプログラムが披露されます。