オルタナティヴ・アンビエント・バンド、LOLOETが、初のアルバム『環響音』を1月14日(水)に配信リリースすることが決定。アルバムより先行シングルとして「La fete(祝祭)」がリリースされています。
LOLOETは、2023年に元々ポップ・ミュージックを主とする音楽活動をしていたヴォーカルの
和田彩花が、パリ留学中に即興音楽や実験音楽に出会い、より自由な音楽表現を実現するために東京のミュージシャンたちと結成。それから約2年、試行錯誤の中、それぞれのメンバーとオーディエンス、そして自分たちのいるその場所とも関わりながら響く「環響音」をテーマに掲げ、完成させたのが1stアルバム『環響音』です。
収録曲は、楽曲と即興がシームレスに繋がるLOLOETのライヴと同じように、エクスペリメンタルなアンビエントを軸にしながら、ミニマルなビートやダブ、フォーキーな音像が渾然一体となり展開していきます。この手法は、日本の禅や祭祀から影響を受けたもの。パリへの留学経験や、大学院で学んだ美術からの影響(彼女は、Mark Rothkoの絵のような音楽をLOLOETで表現したいという)を背景にしつつ、自らのルーツを大切にしているというヴォーカル・和田彩花の言葉は、時にメロディに、時にポエトリーリーディングへと姿を変えながら、フェミニズム、差別、争いといったテーマへの問題意識を含む、澱みのないメッセージを綴っています。あくまでアブストラクト(抽象的)でありながら、どこかポップな、どこにもない音楽――そんなアルバムがこの『環響音』となります。
そんな本作から先行配信された「La fete(祝祭)」は、軽快なビートとドリーミーな音像が心地よい、これまでのLOLOETの楽曲の中でも最もポップなアンビエント・ポップ・ナンバー。印象的なメロディに乗せられる和田彩花の詩には、アイスランドの「女性の休日」をモチーフに、自分らしさを考え直すためのメッセージが込められています。
また、アルバムに収録される4曲を含めた30分に及ぶ屋外ライヴ・セッション映像が、LOLOETのYouTubeチャンネルにて公開。この映像は、長野県高山村の山田牧場にて紅葉の中で撮影、ライヴ録音されたもので、音響は
おとぼけビ〜バ〜、
DEERHOOF、
ギターウルフ、
羊文学などのツアーPAを担当してきたNancy、ディレクターはドキュメンタリー作家の横山真哉が担当。標高1500mの大自然の中での一発撮りが使われており、移り変わる自然の太陽光が奇跡的な照明効果を生み出した仕上がりに。バンドの演奏のラストは即興アンビエントとなり、風の音も含めた「環響音」を体現するセッションとなっています。
同アルバムは、2026年2月11日(水・祝)にタフビーツよりLPレコードとしてリリースされることも決定しています。
なお、LOLOETは、2026年2月27日(金)東京・渋谷WWWにて初のワンマン・ライヴ〈うめ かおる ころ〉を開催。同ライヴは、30歳以下は半額、学生は無料となります。即興と楽曲を行き来しながら、心地よいアンビエントを聴かせる実験的なLOLOETのライヴに、ぜひ足を運んで頂きたいところです。
[コメント][La fete 祝祭]は、日常の役割から解放されて、手と手とりあい、音に乗って、心を解放することをお手伝いする曲です。この曲でたくさん踊ってほしいです。
ライブセッションの動画は、じっくり変化していく空、天気と音の重なりを楽しんで欲しいです。――和田彩花(LOLOET vo.)