毎年恒例、今年はラトヴィア出身の巨匠
マリス・ヤンソンス(Mariss Jansons)の指揮のもと、2016年1月1日に開催された
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤー・コンサートを収めたCD
『ニューイヤー・コンサート2016』(SICC-1974〜5 2,857円 + 税)が1月20日(水)に発売されます。iTunes

では1月8日(金)より配信中、その他のサイトでは1月15日(金)から配信予定。特典映像も収録の
Blu-ray(SIXC-12 5,700円 + 税)と
DVD(SIBC-198 4,700円 + 税)は2月17日(水)のリリースが予定されています。
クラシック音楽のなかでもっとも有名で、ウィーンの誇る黄金のムジークフェラインザールからTVとラジオを通じて世界80ヵ国以上に放送され、4億人が視聴するというウィーン・フィルのニューイヤー・コンサート。1939年に始まる75年以上の歴史を誇るこのコンサートでは、音楽の都ウィーンを象徴するシュトラウス一家のワルツやポルカが演奏され、その高額のチケットは世界一入手困難と言われています。
今回指揮台に登場したヤンソンスは、2006年にニューイヤー・コンサートに初登場、2012年に再登場し、今回が4年ぶり3度目のニューイヤー・コンサートとなりました。ウィーン国立アカデミーで
ハンス・スワロフスキー(Hans Swarowsky)らに学んだためにウィーンともゆかりが深く、現在ウィ−ン・フィルにとってもっとも重要な指揮者のひとりとして、定期演奏会や音楽祭、海外ツアーの常連でもあります。現在は
コンセルトヘボウ管からは退任したものの、ドイツの雄、
バイエルン放送響の首席指揮者として高い人気を誇ります。
演奏曲目は、定番の「美しく青きドナウ」や「ラコッツィ行進曲」に加えて、「皇帝円舞曲」や「天体の音楽」、ポルカ「狩り」、「とんぼ」などの有名曲も多く、加えてニューイヤー・コンサート史上初めて登場する作品も8曲含まれています。また2016年は、ワルツ王ヨハン2世の弟で“ハンサム・エディ”と言われた
エドゥアルト・シュトラウスの没後100年に当たるために、それを記念して彼のポルカが2曲取り上げられました。さらに、国連の総会が初めて開催された1946年から70年に当たることから、世界平和を祈念して演奏会の冒頭には
シュトルツの「国連行進曲」が演奏されました。このシュトルツの行進曲は1962年、国連のために作曲されたもので、ニューイヤー・コンサートで演奏されたもっとも新しい作品です。
2月17日(水)にリリースが予定されているBlu-rayおよびDVDには、特典として、ザルツブルクのオーストリア併合200年を記念してウィーン・フィルのメンバーによる室内楽で辿るザルツブルクの美しい風景を収録した映像が収録される予定です。
なお、あわせて2017年のニューイヤー・コンサートにはベネズエラ出身の気鋭の指揮者、
グスターボ・ドゥダメル(Gustavo Dudamel)が登場することも発表に。実現の折には、同コンサート史上最年少での登場となるだけでなく、現在もっとも熱い注目を集める才人指揮者であるだけに、世界的な話題になること必至です。