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ももクロ主演で『幕が上がる』が映画&舞台化、監督・演出は本広克行

ももいろクローバーZ   2014/11/05 15:27掲載
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ももクロ主演で『幕が上がる』が映画&舞台化、監督・演出は本広克行
 弱小の高校演劇部が、元・学生演劇の女王だった新任の先生と共に、全国大会を目指す――。劇作家・平田オリザの青春小説『幕が上がる』が、『踊る大捜査線』シリーズなどで知られる本広克行監督により映画化、さらに舞台化されることが決定しました。また、主人公となる演劇部の高校生たちには「今、もっとも輝いている少女たちに演じてもらいたい」という両者の想いから、ももいろクローバーZの5人が決定しています。

 映画版の撮影は今年8月から静岡県富士宮市などで行なわれ、10月にクランクアップ。現在ポストプロダクション中とのことで、来年の2月28日(土)に全国公開予定。また舞台版も映画版と同様、本広監督の演出と、ももいろクローバーZの5人の主演により2015年5月公演予定です。

 弱小演劇部の少女たちが全国大会を目指し、本当の喜び、本当の悲しみ、本当に大切なことに気づき、きらめいていく『幕が上がる』。その圧倒的なライヴ・パフォーマンス、従来のアイドルから一線を画すドラマティカルな成長といった、ももいろクローバーZから放たれる輝きは本作の登場人物と重なり、映画、そして舞台へと昇華していくのでは。

 なお、映画版では、演劇部を指導し全国大会へと牽引する新任先生役として、『小さいおうち』で〈第64回ベルリン国際映画祭〉最優秀女優賞を受賞した黒木 華が出演。

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(C)2015「幕が上がる」製作委員会

[百田夏菜子(ももいろクローバーZ)]
普段はアイドル、映画の現場も初めて、お芝居の経験も全然ない。そんな私達が映画の主演。
撮影が始まる前にオリザさんのワークショップを受けさせていただいて、最初聞いたときはお芝居のレッスンをするもんだと思っていました。でも、オリザさんが教えてくれたのはお芝居の根本の部分。
台本をもってここのセリフをこうしろじゃない。お芝居とはなんなのか、そこから教えてくれました!
お芝居はこうでなくちゃダメとかない。アイドルがこうでなくちゃってのもない。
その時、ジャンルを通り越してなにか新しいものが作れる気がしました!
撮影が始まってからは私達はただただ必死!笑
監督はすごく丁寧に、一緒にお芝居を作ってくれました。
でも実は、私達は自分の芝居をモニターでも1度も見てないので、どうなってるかは全く分かりません。
でも自分の心でよし!と思ったときと、監督のOK!が重なる事が多くて、なんだか通じあってる気がして嬉しかったです!
クランクアップをした段階で映画としてはまだ半分!そこから編集さんにバトンタッチして最終的にはお客さんが見てくれて初めて映画が完成するんだって!
まだ途中の段階でもスタッフさんたちは映像を見るために集まるたびに興奮して帰ってきます!笑
みんなニヤニヤしてて全然教えてくれません。
大人ばっかりずるいよね〜!なんてメンバーで話ながら、私達も出来上がりをとっても楽しみにしてます!
みなさんも楽しみにしててください!!

[本広克行監督]

――映画化について。

「平田オリザ戯曲の面白さと現代口語演に共感して、その書籍を読み漁り、青年団の演劇を観劇して、稽古も見学させてもらいました。青年団に入団させてもらおうかと思ったほど、その世界に嵌ってしまい、2010年末には平田オリザ原作、青年団演出部の岩井秀人脚本、青年団の役者、スタッフに全面協力を得て舞台〈演劇入門〉を演出させて貰うほど、その世界に没頭し、演技指導の方法論がすべて覆されました。たくさんの事を学び、その手法なりを映像演出に流用したり、小劇場の舞台役者との出会いとか、自分の映像作品にも厚みが増し、幅を広げて貰ったと思っています。そんなお礼も兼ねてオリザさんの初めての小説『幕が上がる』は、なんとしてもヒットする作品にしなくては、自分の作った青春ドラマや映画で一番見たくなる作品にしなくては、という異常な使命感を持ち、この作品に関わった全ての人にわがままを言わせてもらい映画化にこぎ着けました」

――ももいろクローバーZについて。

「原作の『幕が上がる』を読んでいた時に、ももクロZと出会い、原作の登場人物がどうしてもメンバーとダブってしまい、オリザさんに「ももクロZメンバーをイメージして書いたのではないか」と聞いてしまうほどキャラクターが似ていました。同時期に、ももクロZの魅力を僕の周りにいるクリエーターたちが熱く語ってくれて、ももクロZのライブに通わせてもらい、スタッフの皆さん、モノノフの皆さんから彼女たちの頑張ってきた歴史を教えて貰い、これは鍛えれば演技力も上がるのではと確信し始めてからは、迷いなく進んでこられました」

――撮影について。そして舞台化への意気込み。

「映画版は、脚本が完成し、キャスティングが決定した時には完成予想が見えていました。撮影した風景と原作のマッチングが非常に良く、出演者全員、特に高校生役の子達はみんな涙を流しながら作品作りにのめり込んでいて、まさに撮影現場が青春そのものでした。演出している自分も撮影中に何度も感情を揺さぶられるシーンがあって、今年は本当に満足のいく、夏から秋へと向かう充実した季節を過ごせたと振り返るほどで、映画を初めて作り始めた頃を思い出しました。その熱い映像は仕上げスタッフにも影響していて、編集もとても集中して作業が進行しました。このテンションを持続させながら、映画が完成したら直ぐに舞台版の作業に一気に向かっていきたいです。オリザさんが書かれる戯曲を、ももクロZのメンバーで演出できることは本当にやりがいがあり、しかも自分が企画して監督した映画の集大成になることは間違いないと確信しています。今から楽しみでなりません。今まで培って来たノウハウと全ての力を、映画と舞台による『幕が上がる』に注ぎ込んで行きます」

[平田オリザ]

――映画化について。

「本広監督とは、彼が私の稽古場によく遊びにいらっしゃったりした古くからの付き合いでした。以前から、私の作品を映画化したいとおっしゃっていたのですが、初めての小説を書くにあたって“これなら映画化に向いているのではないですか?”とゲラの段階で見せていました。もともと、この『幕が上がる』は、2011年1月にフランスの子供たち向けに『銀河鉄道の夜』を舞台化するため、パリに長期滞在していたときに、稽古と並行して書いた小説です。それが、足かけ五年(公開まで含めて)の歳月を経て映画になるというのは、大きな喜びです」

――ももいろクローバーZについて。

「正直言って、ももクロさんが主演と決まったときには、期待と不安と半々でした。彼女たちの“演技”は観たことがなかったからです。監督からの依頼で、撮影に入る前に、数回にわたって演劇のワークショップを行いました。そこには二つの意味があったと思います。一つは、ももクロのメンバーたちの演技力を向上させること。皆さん、本格的な舞台の経験はないので、身体がぶれやすかったり、演技に個々の癖が出てしまうことが多かったのですが、たいへん勘のいい子たちなので、すぐに演技のコツをつかんでいったようです。もう一つは、ワークショップを通じて、この作品のテーマである“演劇”について学んでもらいました。“演劇”と映像やパフォーマンスとの違いについて、何が難しく、何が楽しいのか、実際に演ずる経験を通じて学んだことが、撮影の際にも生かされたのではないかと思います。特に、映画の中で演出家の役を演じる百田さんには、演出家とはどういう仕事なのかも学んでもらいました。ワークショップの途中では、私が演出を付けたあとに、百田さんにも、自分の言葉で他のメンバーに演出をするという体験もしてもらいました。その体験は、実際の映画の中でも生かされ、演出家として成長していく姿をうまく演じてくださったと思います」

――映画『幕が上がる』への期待、そして舞台化について。

「ラッシュを観て、自分が原作を書いた作品なのに、ずいぶん泣かされました。本広監督には“正統派のアイドル映画を創ってください”とお願いしましたが、期待以上の作品になったと思います。おそらく、この作品を観た多くの観客の皆さんは、ももクロメンバーの“演技力”に驚くことでしょう。彼女たちは、このひと夏で、役者として驚異的な成長を遂げました。進化するアイドルとして走り続けてきたももいろクローバーZが、もう一つ新しいステップに踏み込むことができたのではないかと思います。舞台化にあたっては、もう一度、彼女たちとワークショップから始めて、一緒に作品を創っていければと思っています。この映画を通じて、せっかく“演劇”“舞台”というものに向き合ったのですから、その経験を生かして、今後も生の舞台にも出演してもらえるように、舞台の方も忘れられない作品にできればと願っています。いずれは、私と一緒に、“世界”を目指して欲しいです」

『幕が上がる』
2015年2月28日 新宿バルト9他全国公開
配給: ティ・ジョイ / 配給協力: 東映
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