是枝裕和もその才能に惚れ込んだ、新進気鋭の監督、
佐藤快磨(さとう・たくま)の劇場デビュー作で第68回サン・セバスティアン国際映画祭で最優秀撮影賞を受賞した、
仲野太賀主演の映画『泣く子はいねぇが』が11月20日(金)より新宿ピカデリーほかにて全国ロードショー。
本作は、監督・脚本・編集を手掛けた佐藤が、秋田県男鹿半島の伝統文化「男鹿のナマハゲ」から、“父親としての責任”、“人としての道徳”というテーマを見出し、親になることからも、大人になることからも逃げてしまった主人公が、過去の過ちと向き合い、不器用ながらも青年から大人へ成長する姿を描いた完全オリジナル作品。9月にスペインで行われたサン・セバスティアン国際映画祭オフィシャル・コンペティション部門で鮮烈のワールド・デビューを果たした本作は、撮影の月永雄太が最優秀撮影賞を受賞。続くシカゴ国際映画祭や東京フィルメックスにも正式出品されるなど、国内外でも注目されています。
大人として、そして父親としての自覚も曖昧な主人公たすく(仲野)の元妻・ことねを演じた
吉岡里帆は、娘を1人で育てるために懸命に働き続け、生活に疲れ切った母親をリアルに演じ、新境地を切り拓いたと話題を呼んでいます。特に、たすくの母・せつ子(
余 貴美子)との久々の再会シーンは、多くを語らず何気ない会話と表情で、“元嫁と元義母”という微妙な関係性と互いを思いやる心情を表現した名シーンとなっています。
また、そんな重要なシーンの撮影で緊張感溢れる現場の休憩時間に吉岡が見せた動物たちとの癒しの時間をとらえたオフショットがこのたび公開されています。予告や場面写真で見せる、ことねの険しい表情から一転した、リラックスした素の吉岡の笑顔を収めた2枚。大の動物好きで、実家でもたくさんのペットを飼っているという吉岡の貴重なオフショットになります。
©2020「泣く子はいねぇが」製作委員会