辻一郎のソロ・ユニット“
Dissecting Table”が、CDR『Torture Device』を5月27日(土)リリース。レギュラーエディションのCDRを13枚限定及び、スペシャルエディションのCDRを2枚限定でリリースします。スペシャルエディションのCDジャケットは、辻による手作りアートワークです。
辻一郎は1966年生まれ。東京で86年から“Dissecting Table”という名義でノイズ・インダストリアル・ミュージックの制作を開始し、98年に故郷の広島に戻り音楽活動を展開。おもに自主レーベル「UPD organization」とヨーロッパとアメリカのレーベルよりレコードやCD作品を発表してきました。初期、中期の作品は、シンセサイザー、サンプラーをシーケンサーで制御することで作品を制作していましたが、2012年頃から、コンピュータでUSB接続デバイスから出力されるPWM信号を制御して音楽制作を行なうようになり、現在は、独自のシンセサイザーシステムを開発しながら作品を制作しています。
1曲目と6曲目は、ヘッドフォンでお聞きください。これらの曲は、開発したシンセサイザーシステムを20チャンネルスピーカで再生してダミーヘッドマイクで録音しました。20チャンネルスピーカは、同時に最大6個のスピーカを再生することができます。音がダミーヘッドの周りを水平方向に移動できるようにスピーカを配置します。16個のスピーカは、正方形になるように配置します。前方と後方の両端のスピーカの上に、4個のスピーカを配置します。スピーカは、正方形の内側に向けます。正方形の重心にダミーヘッドマイクを配置します。スピーカが接続するアンプ内蔵のミキサーは、2つの8チャンネルミキサーと1つの4チャンネルミキサーを用いています。コンピュータでミキサーを制御して、6通りの方法でスピーカを再生することができます。
2曲目から5曲目は、スタジオでライン録音をしました。シンセサイザーシステムは、主に、コンピュータ、universal serial bus(USB)接続デバイス、ラインセレクタ、フィルタ及び、ミキサーで構成されています。シンセサイザーシステムのフィルタは、2つの複合型シンセサイザー、5つの状態変数フィルタ、2つの白色化フィルタ及び、1つのオールパスフィルタを備えています。曲に応じて、フィルタを選んで音色を変更します。複合型シンセサイザーは、ウィーンブリッジ発振器、乗算器などで構成されています。このフィルタは、コンピュータシンセサイザーと接続することで複合型シンセサイザーを形成します。コンピュータシンセサイザーは、コンピュータとUSB接続デバイスをUSBインターフェースで接続して形成されます。 各フィルタの回路は異なり、音色も異なります。この作品の全ての曲は、コンピュータで作られます。コンピュータは、USB接続デバイス、ラインセレクタ、フィルタ及び、ミキサーを自動制御します。この作品は、システムの制御能力と20チャンネルスピーカの性能を評価するために作られました。