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ジャック・ブルースのソロ作がリマスター音源で復刻

2003/02/24掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
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ジャック・ブルースのソロ作がリマスター音源で復刻
 ブルース・インコーポレイテッド、グラハム・ボンド・オーガニゼイション、マンフレッド・マン、ブルースブレイカーズなどでの活動を経て、ジンジャー・ベイカー、エリック・クラプトンとの最強トリオ“クリーム”を結成し一時代を築き、「オレが!! オレが!!」の旺盛な自己主張でグループを終焉に導きもした名ベーシスト、ジャック・ブルース。その彼の、クリーム解散後に発表された一連のソロ・アルバムが、イギリス/ヨーロッパ圏にて4、5月に連続して復刻される。

 4月7日に復刻されるのは、『Songs for a Tailor』(69年)、『Things We Like』(70年・写真)、『Harmony Row』(71年)、『Out of the Storm』(74年)の1st〜4thソロ・アルバムで、いずれにも未発表音源や別テイクなどが追加される予定。復刻に際し音源にはリマスタリング処理も施されるようなので、音質・音圧の向上にも期待したいところ。

 5月にも、『How's Tricks?』(77年)、『Jet Set Jewel』(78年)、ライヴ・アルバム『Jack Bruce and Friends Live at the Free Trade Hall, Manchester』に編集盤1タイトルを加えた4タイトルが、同じくリマスタリング仕様で復刻される予定で、録音されたまま未発表になっていたアルバム『Jet Set Jewel』(78年)の初CD化にはとくに期待。

 ジンジャー・ベイカーとの軋轢に焦点が当てられる回数に較べ、じつは物凄く前衛的だったりする彼の音楽センスにその焦点が当てられる回数が少ないのが残念至極なジャック・ブルースだが、とくに4月にリリースされる4タイトルは、彼の志向が如実に現れており、クリームの音楽的な要が彼であったことがよく分かる傑作ばかり。彼の作品はアートワークが美麗なものが多いので、日本では紙ジャケット仕様での復刻を望みたいところ。

・『Songs for a Tailor』
クリーム解散後の69年に録音。プロデューサーにフェリックス・パパラルディ、作詞にピート・ブラウンと、クリームと同じ顔ぶれを起用した本作は、クリームのリリカルな面を強調したような美麗ナンバーが勢揃い。「Theme for an Imaginary Western」は、のちにマウンテンもカヴァーした歌い上げ系の名曲。全英チャート6位。ジョージ・ハリスンが1曲客演。

・『Things We Like』
発表は70年ながら録音はクリーム解散直前の68年に行なわれていた実質上の1stソロ。録音メンバーにジョン・マクラフリン、ディック・ヘクトール=スミス、ジョン・ハイズマンが名を連ねた全曲インスト作。ジャズ・ロック・テイスト全開の本作こそが、彼がクリームで本来やりたかったこと!?

・『Harmony Row』
『Songs for a Tailor』に引き続いてジョン・マーシャル、クリス・スペディングが参加し、よりロック色、内省的色合いも強まった71年発表の佳作。過去2作よりもジャズ色は薄めだが、ラリー・コリエルもゲスト参加。バラード系のナンバーにおける熱唱は、ブルースの真骨頂。

・『Out of the Storm』
「クリームの夢よ再び!!」で望んだ新ハード・ロック・トリオ“ウェスト、ブルース&レイング”解散後の74年に発表された4thソロ。ジャズ・テイストはすっかりと影を潜め、ヴォーカリストとしての魅力を前面に出した“歌モノ”アルバムに・・・・・・とは単純に言い切れないのが彼の作品の魅力。ジム・ケルトナー参加。
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