4月7日に復刻されるのは、『Songs for a Tailor』(69年)、『Things We Like』(70年・写真)、『Harmony Row』(71年)、『Out of the Storm』(74年)の1st〜4thソロ・アルバムで、いずれにも未発表音源や別テイクなどが追加される予定。復刻に際し音源にはリマスタリング処理も施されるようなので、音質・音圧の向上にも期待したいところ。
5月にも、『How's Tricks?』(77年)、『Jet Set Jewel』(78年)、ライヴ・アルバム『Jack Bruce and Friends Live at the Free Trade Hall, Manchester』に編集盤1タイトルを加えた4タイトルが、同じくリマスタリング仕様で復刻される予定で、録音されたまま未発表になっていたアルバム『Jet Set Jewel』(78年)の初CD化にはとくに期待。
・『Songs for a Tailor』 クリーム解散後の69年に録音。プロデューサーにフェリックス・パパラルディ、作詞にピート・ブラウンと、クリームと同じ顔ぶれを起用した本作は、クリームのリリカルな面を強調したような美麗ナンバーが勢揃い。「Theme for an Imaginary Western」は、のちにマウンテンもカヴァーした歌い上げ系の名曲。全英チャート6位。ジョージ・ハリスンが1曲客演。
・『Things We Like』 発表は70年ながら録音はクリーム解散直前の68年に行なわれていた実質上の1stソロ。録音メンバーにジョン・マクラフリン、ディック・ヘクトール=スミス、ジョン・ハイズマンが名を連ねた全曲インスト作。ジャズ・ロック・テイスト全開の本作こそが、彼がクリームで本来やりたかったこと!?
・『Harmony Row』 『Songs for a Tailor』に引き続いてジョン・マーシャル、クリス・スペディングが参加し、よりロック色、内省的色合いも強まった71年発表の佳作。過去2作よりもジャズ色は薄めだが、ラリー・コリエルもゲスト参加。バラード系のナンバーにおける熱唱は、ブルースの真骨頂。
・『Out of the Storm』 「クリームの夢よ再び!!」で望んだ新ハード・ロック・トリオ“ウェスト、ブルース&レイング”解散後の74年に発表された4thソロ。ジャズ・テイストはすっかりと影を潜め、ヴォーカリストとしての魅力を前面に出した“歌モノ”アルバムに・・・・・・とは単純に言い切れないのが彼の作品の魅力。ジム・ケルトナー参加。