2016年は20世紀のジャズ・ジャイアンツ、
マイルス・デイヴィス生誕90年にして没25年のメモリアル・イヤー。5月25日にリリースされた
ロバート・グラスパーによるマイルス・トリビュート作
『エヴリシングス・ビューティフル』(SICJ-117 2,200 円 + 税)に収録されている、
エリカ・バドゥがゲスト参加したトラック「マイシャ(ソー・ロング)」のミュージック・ビデオがYouTube(youtu.be/CRjTHL_qNoM)などで公開されました。
この映像は1950〜60年代の人気バラエティ・ショウで「マイシャ」をパフォーマンスをしているという設定。スクリプトから映像監督まですべてエリカ本人が務めました。エリカ扮する神経質で気難しいスター歌手に翻弄される恋人にしてキーボード奏者、というのがグラスパーの役どころ。トランペッター役には
プリンスとも共演していたフランスのハーモニカ奏者フレデリック・ヨネが扮し、ラシャド・スミス(dr)とブレイロン・レイシー(b)も登場しています。
オリジナルの「マイシャ」はマイルスの美しいトランペット・ソロが際立つナンバーで、1974年に録音されたマイルス40代後半のパフォーマンスとの“幻の共演”が実現。エリカのひらめきでボサ・ノヴァ調のアレンジがほどこされ、書き下ろしの歌詞と浮遊感たっぷりのヴォーカルとマイルスとの爽快なコラボレーションが繰り広げられています。