リサーチ

クラウト・ロックとは?

2006/11/24掲載
はてなブックマークに追加
玄人? 蔵人? 分かるようでいて分からない、「クラウト・ロック」なるジャンルについて教えてください。
クラウト・ロックとは?
 「クラウト・ロック」……。一見さんお断り! 的な雰囲気を醸しだすこのオーラ。「素人にはわかるめえ」と、この道何十年の包丁人(味平)がこしらえた傑作料理(味平カレー(決め手は醤油!)/ブラックカレー(決め手は麻薬!)/スパカレー(決め手はスパゲッティ!))のごとき、芳醇の味わいを僕らに与えてくれるであろうこの「クラウト・ロック」について、キッチン・ブルドッグへ思いを馳せながら綴ってみました。

 「クラウト・ロック = Krautrock」という表記からもお分かりの通り、ドイツを指す言葉であることは確か(Kraut=ドイツ語で「キャベツ」の意)。元々はドイツ人に対する蔑称として「Kraut」という言葉が使われたのが発祥となっているそう。今やすっかり元の意味は廃れ、むしろリスペクトの念を込めた愛称として「クラウト」と呼ばれているのが何とも興味深し。テクノ〜ハウス〜ポスト・ロック〜パンク〜ハードコアなどなど、ジャンルをまたにかけて、様々なアーティスト/バンドがその影響の大きさを語るクラウト・ロック。代表的なバンドといえば、誰が挙げられるのでしょうか?

 そんな疑問に答えてくれたのが、11月22日に日本盤が発売されたオムニバスDVD『best of KRAUTROCK vol.1』(写真)。ドイツの音楽番組『ビート・クラブ』より、スタジオ・ライヴ映像を中心に収録されたこの作品。“best”なる謳い文句を信用して中身をうかがってみますと、アモン・デュールIIグル・グルクラフトワークエピタフパスポートエンブリオジェーンポポル・ヴーエロイノヴァリス、そしてダモ鈴木が在籍したカン、といった方々を収録しているご様子。ここから鑑みるに、「クラウト・ロック」のキーワードには「70's ドイツ産」「サイケデリック」「アヴァンギャルド」「プログレッシヴ・ロック」といった項目が該当するのではなかろうかと。

『best of KRAUTROCK vol.1』
(GNBI-1031 \3,150(税込))
1. Amon Duul II「Between The Eyes」
2. Can「Paperhouse」
3. Frumpy「Take Care Of Illusion」
4. Lucifer's Friend「Ride The Sky」
5. Epitaph「Early Morning」
6. Birth Control「The Work Is Done」
7. Passport「Uranus」
8. Guru Guru「Oxymoron」
9. Popol Vuh「Bettina」
10. Kraftwerk「Ruckstoss-Gondoliere」
11. Embryo「Calcutta Streets」
12. Novalis「Sonnenwende」
13. Lothar Meid「Helden aus dem Untergrund」
14. Eloy「Decay Of Logos」
15. Jane「Expectation」
※映像特典:「Documentary 1975」/「Lothar Meid Interview」

 収録バンドのジャケット写真を覗いていけば、自然と納得の不思議な感覚。どこか人を突き放しているよな孤高の佇まいに惹かれてしまったファンも多いのでは。ロックの本場ではなかったからこそ生まれた、知識と個性と思い込みが交差する狂気のサウンド、実験精神溢れる「クラウト・ロック」に貴方もどっぷりハマってみてはいかがでしょうか。
※ 掲載情報に間違い、不足がございますか?
└ 間違い、不足等がございましたら、こちらからお知らせください。
※ 当サイトに掲載している記事や情報はご提供可能です。
└ ニュースやレビュー等の記事、あるいはCD・DVD等のカタログ情報、いずれもご提供可能です。
   詳しくはこちらをご覧ください。
[インタビュー] 佐藤理とゴンドウトモヒコの新ユニットが、聴覚と視覚を刺激するアルバムを発表 LIG[インタビュー] デビュー20周年 再始動を告げる新作EP 音速ライン
[インタビュー] 私は私にできることを歌にしていく ゆっきゅんのニューEP[インタビュー] 来日公演を目前に控え、孤高のソウル・シンガーが発表する17年ぶりの新作『PRAYER』 リアム・オ・メンリィ
[インタビュー] 今春のカルテットでのツアーを録音した『FRAGMENTS - CONCERT HALL LIVE 2025』を発表 松井秀太郎[インタビュー] 友成空の大ヒット曲「鬼ノ宴」が湖池屋とコラポレーション クセになる辛さの「ピュアポテト 鬼ノ宴」誕生
[インタビュー] オーケストラとともに過去・現在・未来を紡ぐ活動40周年記念アルバム『RE-BORN』 千住明[インタビュー] 自らの本名を冠したセカンド・アルバム完成! 今作に込めた想いとは― 粗品
[インタビュー] 千花音×みやけん 豊かな才能の交錯が生みだしたもの[インタビュー] 広分野で活躍するヴァイオリニストが、みずからのレーベルから第一弾アルバムを発表 廣津留すみれ
[インタビュー] 田中彩子 クラシックや映画音楽などでファンタジーの世界を描き出すリサイタル・ツアーを開催[インタビュー] 大好きな街、小田原への愛を込めた「O・DA・WA・LOVE」配信リリース emily hashimoto
https://www.cdjournal.com/main/cdjpush/tamagawa-daifuku/2000000812
https://www.cdjournal.com/main/special/showa_shonen/798/f
e-onkyo musicではじめる ハイカラ ハイレゾ生活
Kaede 深夜のつぶやき
弊社サイトでは、CD、DVD、楽曲ダウンロード、グッズの販売は行っておりません。
JASRAC許諾番号:9009376005Y31015