ソト族の民謡歌手ヴーシ・マフラセラ、シンガーのノーマン・ズール、スウェーデンのジャズ・ソウル集団ジャイヴ・コネクションによるセッション音源。レゲエやジャズ、ポストパンクの要素を取り入れた、自然なケミストリーを感じさせる一枚。

リーダーのJ.J.ジョンソンと並んで天才クリフォード・ブラウンのトランペットを楽しみたい1950年代半ばのブルーノート作品。MJQのメンバーが3人も参加しており、アンサンブルのまとまりも見事。

1988年に当時74歳だったサン・ラのアーケストラが行なった来日公演から新宿ピットインの音源を収録。同年にリリースされたものの2枚組拡大版であり、眼前で繰り広げられたミステリアスなサウンドを追体験できる貴重なアルバム。

ヴォーカルの藤村麻紀とピアノの堀秀彰のデュオによる2023年のライヴを収めた一枚。15年以上に渡って共演を重ねてきた二人の息の合ったプレイと、会場全体を包む温かい雰囲気を余すところなく伝えている。

トリオ編成の完全即興演奏プロジェクト、Yield Painting Furtherがコンセプト別に発表するシリーズ作品の第1弾。ゲストにSOIL&“PIMP”SESSIONSのTABU ZOMBIEを迎え、無限に広がる音世界を表現した。

8ビートでプレイされた名曲「トム・サム」を含むブルーノート6作目。タイトル曲では展開の予想できない変幻自在な演奏を聴かせ、独特の世界観を展開している。

超人的なドラミングでジャズを牽引した、エルヴィン・ジョーンズによる60年代末のリーダー・アルバム。ハードバップとそれに続くモーダルを昇華した先鋭性とアーシーさが混在しており、共演陣の調子も絶好調だ。

ファンキー路線のグラント・グリーンによる1970年のブルーノート盤。ジェームス・ブラウンで知られる冒頭曲のインパクトもさることながら、多くのミュージシャンにカヴァーされたビートルズの「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」も印象的。

英・マンチェスターが生んだ21世紀型ピアノ・トリオ、ゴーゴー・ペンギンが地元で行なったライヴ・セッションを収めた日本独自CD。新ドラマーとしてジョン・スコットを迎えて新機軸を打ち出した彼らの音楽を余すところなく体験できる。

マイルス・バンドへの参加を経て、1964年に満を持して吹き込まれたサム・リヴァースの初リーダー・セッション。トニー・ウィリアムスら気心の知れたプレイヤーらと作り上げた、ポストバップ期の機運を漂わせる快作だ。

モンカーとハッチャーソンを迎え、マクリーンが斬新な音楽性を開花させた傑作。パーカー派で知られた彼が伝統から大胆に逸脱し、フリー・ジャズとはいかないまでも野心的なフレーズを繰り出す。

ジャッキー・マクリーンがフレディ・ハバードとの2管フロントで臨んだ1961年のブルース・セッション。曲構成がシンプルなだけに、各人のソロ・プレイの個性がくっきり浮かび上がっており、テンポの違いも興味深い。

ブルーノートのピアノマンとしては過小評価されがちなジャック・ウィルソンのリーダー作。米・ニューヨークでモーガンやジャッキー・マクリーンと行なった堂々たるセッションであり、後のクラブ世代から愛聴されるチューンも含む好アルバム。

過小評価された1964年作。リーダーのブレイスによるサックス、グラント・グリーンのクリーンなギター、そしてビリー・ガードナーの歯切れのよいオルガンが相まって、極上のスタイリッシュ・サウンドを形成している。

ジャマイカ産のトランペッター、ディジー・リースの代表作。ヨーロッパで研鑽を積み、満を持してブルーノートに吹き込んだ2枚目で、どことなくエキゾティックな雰囲気はカリブの風が成せる業か。

テキサス・テナーの雄、ドン・ウィルカーソンのワイルドなプレイが楽しめるジャズ・ファンクの名盤。グラント・グリーンらそうそうたるメンバーのバック・サポートにも注目。「デム・タンバリンズ」はクラブ・シーンを熱狂させた人気ナンバー。

フリージャズの文脈で語られる名トランペット奏者による1969年の一作。コルトレーンとの繋がりもあるファラオ・サンダースを迎えたソリッドなカルテット編成でスピリチュアルなアンサンブルを披露している。

モブレー、モーガン、フラーという名手3人がリラクシンなグルーヴを披露した1965年録音。キャッチーなフレージングが行き交う中で、時折マッコイ・タイナーのモダンかつ洗練されたコンピングが顔を出す。

ソウルジャズの名プレイヤーによる1965年のリーダー・セッション。ノリはライトながら、ハロルド・ヴィックらの小気味よいソロは秀逸で、冒頭の「ファット・ジュディ」を書いたベン・ディクソンも軽快なスティック捌きを披露する。

20代で早逝したトランペッターがブルーノートに遺した録音集。1947年から1949年にかけての3つのセッションで構成されており、とりわけタッド・ダメロンらとのコンボで演奏された溌溂とした「アワ・ディライト」が印象的。

激動の1960年代最後に録音されたジャック・マクダフのリーダー・アルバム。どす黒いファンクというよりは女性ヴォーカルもフィーチャーしたスペーシーなサウンドが特徴で、意外にクリアなオルガン・サウンドも印象的だ。