米国のシンガー・ソングライターのキャロライン・ポラチェック(Caroline Polachek)が、小島秀夫監督によるジャンルを越えた2019年のビデオゲームの続編『Death Stranding 2: On The Beach』から表題曲「On The Beach」をリリース。あわせて、ミュージック・ビデオも公開されています。
同曲は、彼女にとって初のゲーム・サウンドトラック参加であり、ポップ界で最も実験的な歌声の持ち主と、ゲーム界で最も大胆な作家とのユニークなコラボレーションが実現したもの。映画、音楽、ゲーム、哲学的なストーリーテリングの境界線を曖昧にし、魅惑的なビデオゲーム体験を生み出す小島監督は、ポラチェックの音楽と出会い、パリで本人と対面。小島監督自らの誘いで彼女の『Death Stranding 2: On The Beach』のサウンドトラック参加が実現し、稀に見る創造性豊かなアーティストとクリエイターのパートナーシップへと発展しました。
ポラチェックは「実はこの曲“On The Beach”は、ダニー・L・ハールと作った最初の曲のひとつでした。でも、あまりにも異質すぎて、インダストリアルというか不気味なので『Pang』(2019年の彼女のファーストソロアルバム)にはしっくり来ませんでした。なので良いタイミングが来るまで寝かせてあったんです。小島監督から『DS2』の話をいただいた時に、この曲のあらましを説明すると、ピッタリだと彼も同意してくれました。曲作りがスタートして8年後、再び蓋が開けられ、拡張され、この曲は相応しい舞台のために完成しました」と楽曲について語っています。
ポラチェックと、彼女の長年のコラボレーターのダニー・L・ハール(デュア・リパ、チャーリーXCX)が共作・共同プロデュースを手掛けた「On The Beach」は、ポラチェックにとって久方ぶりとなる復帰曲。歪んだメタリックなシンセと打ち付ける勇ましいドラム、その上に幾層にも重なるヴォーカルが広がり、高揚感あふれる至福の頂点に達しては、すぐさま消え去ってしまうようなサウンドが展開。ゲームの物語の感動をいっそう深め、小島作品の世界において音楽が、如何に深み、内省、繋がりを形成するかを没入感をもって表現しています。
6月23日に配信されたシングル「On The Beach」では、この見事なストリングス・アレンジの「On The Beach (‘Timefall Mix)」もB面曲に収められています。
さらにポラチェックは、キネマティックな楽曲の芸術性にいっそう深みを与える独創的なビデオも公開。ディストピア的な『Death Stranding 2: On The Beach』のゲーム映像とモノクロパレットにプリズムグリフが組み込まれ、英語、日本語、中国語(繁体字・簡体字)、ポルトガル語、フランス語の対訳が添えられています。
『Death Stranding 2: On The Beach』では、音楽は『Death Stranding』シリーズ体験の核を成しており、以前にはチャーチズ、ブリング・ミー・ザ・ホライズン、ロウ・ロアーとのコラボレーションも。今回ポラチェックは、ウッドキッド、マグノリアン、ハニャ・ラニを含む世界的アーティストのラインナップに加わり、シリーズの境界線を押し広げるサウンドトラックのレガシーを継承しています。