フランス系ベルギー人の振付師 / ダンサーであるダミアン・ジャレ(Damien Jalet)と、大阪生まれで現在は京都を拠点する彫刻家の
名和晃平。2013年の「あいちトリエンナーレ」で出会った2人による、2016年の初コラボレーション『VESSEL』に続く舞台作品『Planet[wanderer]』が、11月1日(土)から11月3日(月・祝)まで、東京・池袋 東京芸術劇場で上演されます。
『Vessel』が日本最古の書物『古事記』の2つの世界、すなわち「黄泉の国(死者の世界)」と「高天原たかまがはら(神の住処)」を描いたのに対し、『Planet[wanderer]』は3つ目の私たちが生きる世界「葦原中国(あしはらなかつくに)」を舞台にしています。本作では、人間が葦のように力と脆弱さ、調和と生存、破壊と進化の間に揺れ動く様子を表現します。副題「wanderer」は、「Planet」の語源となるギリシャ語が持つ「さまようもの」という意味と重なります。生者と死者の境界線で、人間の身体と宇宙世界の構成要素や重力の不可分な関係を描き出す本作は、日本の彫刻家と欧州の振付家の共同作業ならではの唯一無二の世界観を提示します。
『Planet[wanderer]』は2021年9月にパリで初演。また2025年11月8日(土)・9日(日)には京都・ロームシアター京都 サウスホールで上演されます。
©Rahi Rezvani