昨年春にNHKホール公演をもって惜しまれつつもその歴史に終止符を打った兄弟バンド、
キリンジ。結成から17年、キリンジが残した名曲の数々を
橋本 徹氏(SUBURBIA)が選曲・監修した人気コンピレーションシリーズ“フリー・ソウル”から、4月2日に『フリー・ソウル・キリンジ』(2枚組 / 2,500円)の発売が決定しました。
今回、選曲・監修を担当した橋本 徹氏は、“フリー・ソウル”のプロデュースをはじめ、洋邦問わず、ジャンル・時代を超えて世の中のグルーヴィー&メロウで良質な音楽を紹介し続けるなど、“シブヤ系”と呼ばれるカルチャーの火付け役の一人。1990年代から現在に至るまで、音楽カルチャーに絶大な影響を与え続けています。
今回は、数々の名曲を残してきた,キリンジのオリジナル・アルバムからの選曲にとどまらず、シングル発売のみの楽曲、セルフ・カヴァー・アルバムや堀込兄弟それぞれのソロ・アルバムからの楽曲も収録され、旧来のファンにとっても興味をそそられる選曲となっており、「エイリアンズ」「Drifter」といった代表曲はもちろんこれぞ“Free Soul”セレクト!と唸らされるいわゆる隠れた名曲も散りばめられています。2枚組全31曲収録で2,500円(税抜)といった価格帯も魅力。
なお現在、弟の
堀込泰行はソロアーティストとして、兄の
堀込高樹は新生KIRINJIとしてそれぞれの活動をスタートしています。
[今作発売に寄せて―― 橋本 徹(SUBURBIA)]“フリー・ソウル・キリンジ”選曲の話をいただいたときは、不意のオファーに驚くと共に、これは凄いコンピができるぞ、と胸の高鳴りを抑えることができませんでした。と同時に、どうやって80分に絞りこもう、という嬉しい悩みも生まれましたが、最初の打ち合わせで、やはり決定版ということで2枚組に、という話になり、全ての作品を聴き返しながら、思う存分てらいなく、ストライクゾーンに渾身のストレートを投げ込むつもりでセレクトしていきました。ど真ん中直球勝負を心がけたのは、改めてキリンジの魅力が多くの音楽ファンに伝わればという思いからです。曲順決めも、極めてスムーズでした。自分自身が聴きたいように並べるという感じで、オファーをいただいたときの胸の高鳴りをそのままパッケージできたことが、選曲の説得力につながっていると思います。
やはり待ち望まれた顔合わせなのか、すでに自分の周りの音楽仲間たちの期待と興奮は沸点に達し、熱心なキリンジのファンからも多くの反響が寄せられていますが、「冬来たりなば」(堀込高樹)や「燃え殻」(馬の骨)といったソロ名作を収録できたのも嬉しく、レーベルの枠を越えて僕のベスト・セレクションを実現してくれた関係者の皆さんには、ただただ感謝です。そして何よりも堀込兄弟、いつも素晴らしい音楽を本当にどうもありがとう!