10月4日(土)より北海道で先行公開、10月11日(土)に全国公開がはじまる、映画『ぶどうのなみだ』。この度〈第38回モントリオール世界映画祭〉のワールド・グレイツ部門に出品されることが決定、併せて新たなポスター・ビジュアルも公開されました。なお本作の前売り券は7月26日(土)より発売。
――北海道、空知(そらち)。兄のアオ(
大泉 洋)はワインを作り、ひとまわり年の離れた弟のロク(
染谷将太)は小麦を育てている。そんなある日、キャンピングカーに乗ったひとりの旅人が、突然ふたりの目の前に現われた。エリカ(
安藤裕子)と名乗る不思議な輝きを放つ彼女は、アオとロクの静かな生活に新しい風を吹き込んでいく――。大ヒットを記録した映画
『しあわせのパン』(2011年)の
三島有紀子監督と、主演をつとめた大泉 洋が再び組んだ最新作『ぶどうのなみだ』。映画祭出品の朗報を受け、「喜びと感謝の心でいっぱい」と語る三島監督にとって、海外の映画祭出品はこれで二度目。長編初監督作品となった前作『しあわせのパン』は、公開翌年の2012年に〈第2回北京国際映画祭〉のパノラマ部門に正式出品にされ、物語の繊細さや演出力が高く評価されました。
そして今回、世界中のファンが注目する三島監督の最新作としての期待度に加え、北海道の大自然の中でワインの醸造に励む主人公“アオ”を見事に演じた大泉 洋と、ミステリアスな魅力たっぷりに不思議な旅人“エリカ”を演じた安藤裕子の演技力に、モントリオール世界映画祭の作品選定ディレクターが惚れ込み、出品が決まったとのこと。
映画祭期間中に現地入りする予定の三島監督は、「この作品が海を渡って、モントリオールで世界のみなさんに観て頂けることは、監督として最上の幸せであり、同時にどこまで何が伝わるのか怖くもあります。英語タイトルは『a drop of the grapevine』にしてあります。“そのぶどうの木からこぼれる一雫(ひとしずく)”に込めた色んな意味が、俳優たちの演じた繊細な心の機微によって、伝わればと願っています。北海道の大地に生きる、不器用な男と女の挫折と再生、そして家族への想いを描いた“大人の寓話”がどう受け取られるのか、とても楽しみです」と、語っています。
モントリオール世界映画祭は、1977年に開始されたカナダ最古の国際映画祭のひとつ。毎年8月にケベック州のモントリオールで開催され、国際映画製作者連盟(FIAPF)が公認するコンペティション形式の映画祭。本映画祭と同様に国際映画製作者連盟公認の〈トロント国際映画祭〉とは一線を画し、商業作品ではなく、文化や伝統に注目した作品が多く上映されています。昨年のワールド・グレイツ部門では三谷幸喜監督の『清須会議』が出品。今年は本作のほか、
石井裕也監督、
妻夫木 聡が主演の『ぼくたちの家族』の出品が決定しています。
(C)2014『ぶどうのなみだ』製作委員会