コンサート、そしてそれをライヴ・レコーディングで収めたCDともに大好評の、
日本フィルハーモニー交響楽団首席指揮者
アレクサンドル・ラザレフ(Alexander Lazarev)&日本フィルによるショスタコーヴィチ。10月23日(金)&10月24日(土)の日本フィル〈第674回東京定期演奏会〉は“ラザレフが刻むロシアの魂Season III ショスタコーヴィチ4”と題され、
ショスタコーヴィチの神髄にして問題作といわれるディヴェルティメント風の交響曲第9番がメインに取りあげられます。
公演の前半には、ラザレフ自身が演奏を熱望した
ストラヴィンスキー「妖精の口づけ」がプログラミング。
チャイコフスキーの引用が含まれ、偉大な先達に捧げられたリスペクトの結晶ともいえる楽曲です。また同じくチャイコフスキーの有名な序曲「ロメオとジュリエット」の旋律に歌詞をつけた
タネーエフのデュエットも、めったに聴くことの出来ない逸品です。
「第九」といえば、作曲家の誰もが恐れおののく
ベートーヴェンのそれが想い出されます。それは約70年前のソ連でも同じことでした。そんな国家や民衆の期待を嘲笑うかのうように生まれた、ショスタコーヴィチによる一見ピエロ風の「第九」。この屈折ぶりがショスタコーヴィチの神髄なのか、ぜひ会場でお確かめください。