松竹映画100周年を記念した映画『キネマの神様』が、2021年に全国ロードショー。このたび、新たなキャストとして出演することが決定した
北川景子が演じる昭和の銀幕スター“園子”のキャラクター・ヴィジュアル及び場面写真が公開されています。
本作を手掛けるのは、日本映画界を代表する
山田洋次監督。原作は、これまで数々の文学賞を受賞してきた人気小説家・
原田マハによる「キネマの神様」。原田マハが自身の家族、経験をもとに書きあげた思い入れ深い小説を、山田洋次監督が松竹らしい“家族”をテーマにした映画作品へと昇華させます。故
志村けんの遺志を継ぐ
沢田研二と、実力、人気ともに若手ナンバーワンの
菅田将暉がダブル主演を務め、
永野芽郁、
宮本信子、
野田洋次郎、
小林稔侍、
寺島しのぶらが出演します。
北川演じる園子は、昭和の大女優としての華やかさと気品を兼ね備えながらも、ゴウ(菅田)や淑子(永野)を実の弟妹のように気にかけ、撮影所の誰からも慕われる人情深い一面も見せます。公開されたキャラクター・ヴィジュアルには、銀幕“スクリーン”の中で芝居をする園子の姿が映し出され、その物悲し気な表情と眼差しが語る物語の世界に思わず引き込まれそうになります。一方、場面写真は、女優・桂園子の日常の姿を捉えたもの。このストールを頭に巻き付けたスタイルは“真知子巻き”と呼ばれ、当時大ヒットした映画がきっかけで若い女性の間で大流行したスタイルで、スクリーンの中に生きる役の姿とはまた異なる、華やかで魅力的な姿が目映い。8人の登場人物が織りなす、時代を超えた奇跡の物語に注目です。
[コメント]私は、“映画の黄金時代”(1950〜60年代)と言われた時代に活躍した、銀幕女優の桂園子という役を演じました。華やかですが非常に人懐こく、親しみやすいキャラクターの女優です。演じる上で、当時の撮影所時代を経験された山田監督に、銀幕女優ならではの立ち振る舞いや雰囲気をお伺いしました。当時のスタッフと女優は一日中撮影所で共に時間を過ごし、まるで家族のように親しい関係だったように、菅田さん演じるゴウちゃんとも「可愛い弟をからかうみたいな感じでやるといい」とよくご指導いただきました。
山田監督は私が小さい頃から巨匠として存在されていて、まさか監督の作品に参加させていただけるなんて最初は驚きでした。監督が現場で生み出す演出にはいつも説得力があり、撮影の空気が一気に変わっていく様は、非常に印象的でした。――北川景子1950〜60年代、映画は娯楽の王様と呼ばれていました。この頃の日本映画は、最も活気に溢れていて、数々の名作、多くのスター女優が銀幕を彩り、世界中の映画ファンを魅了してきました。当時のスター女優というのは誰しもが憧れる存在でありながら、撮影所で共に働くスタッフたちにとっては家族のように愛される存在でありました。
北川景子さんに演じて頂いたスター女優・桂園子は山田監督自身が撮影所に入って間もない助監督時代に触れあった名女優たちとの経験を基に作り上げられていきました。昭和の映画を彩った、類い稀な美貌を持ち、誰からも愛されるスター女優を今の時代で演じてくれるのは誰だろうかと山田監督と話し合いを重ね、今回、北川さんにお願いさせて頂くこととなりました。
劇中、北川さんの瞳に向かって一気にクローズアップするシーンがあるのですが、山田監督も「このアップで魅力的にいられる女優は彼女しかいない」と太鼓判を押しておりました。
北川さんは、銀幕におけるスター女優としての美しさを、見事に体現して下さいました。――プロデューサー©2021「キネマの神様」製作委員会