のんが、無観客配信ライヴ〈おうちで観るライブvol.8〉を5月4日に神奈川県内の某所で開催。2020年5月より月1ペースで開催を続けてきた無観客配信ライヴは、今回で通算10回目、一周年を迎えました。
同ライヴは周年を記念し、2部構成にて開催。第1部はトーク多めのアコースティック・セット、第2部はレス・トークのバンド構成と、2つの違ったスタイルのライヴを各々、約70分披露しました。なお、この日の模様は第1部、第2部とも、5月14日(金)23:59までアーカイブ視聴が出来ます。チケットの購入は5月11日(火)23:59までとなります。
[オフィシャル・レポート] のんが無観客配信ライブ、“NON OUCHI DE MIRU LIVE(#のんおうちで観るライブ)”を5月4日(祝・火)に開催した。
のんの無観客ライブは、昨年2月29日、自身が主宰する音楽フェス“NON KAIWA FES vol.2”が最初。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、いち早く無観客形式に切り替え、後日MTVにて放送した。同年、5月5日にはギタリストのひぐちけいと共に無観客配信ライブ・シリーズ“NON OUCHI DE MIRU LIVE(#のんおうちで観るライブ)”がスタート。以来、ユウ(チリヌルヲワカ)、柴田隆浩(忘れらんねえよ)、大友良英やSachiko Mらをゲストに迎え、ほぼ月に1回ペースで開催。12月には「のんとも。M(のん / 大友良英 / Sachiko M)」名義で新アルバム発売記念ライブ、2月には東京と岩手で二元中継した東日本大震災復興応援コンサートも開催。この日の“おうちで観るライブ”は1周年を迎え、通算10回目となる記念ライブということもあって、第1部と第2部に分けた特別編成で行われた。
サポート・メンバーにのんが監督・脚本・主演を努めた映画「Ribbon」の劇伴にも参加したナガシマタカト(ドラム / パーカッション)になかむらしょーこ(ベース)が入り、第1部はアコースティック編成、第2部はバンド編成でそれぞれ違った内容のライブ・パフォーマンスを披露。また、PAエンジニアには名匠DUB MASTER Xが参加する盤石の体制で臨んだ。
第1部 「アコースティックでまったり配信」では、RCサクセションのカバー「I LIKE YOU」や矢野顕子が忌野清志郎をイメージして書いた「わたしはベイベー」など、敬愛する忌野清志郎関連の楽曲をアコースティック・アレンジでしっとりと歌う。圧巻はキリンジのカバー「エイリアンズ」。のんの透き通るようなヴォイスを場内に響き渡せた。
“のん おうちで観るライブ”シリーズはのんと相棒のひぐちけいのまったりトークも人気。演奏の合間には、これまでの“おうちで観るライブ”の写真を映し出して振り返るトークが展開され、ひとしきり、話しも盛り上がったあとは、“おうちで観るライブ”で生まれたのん作詞 / ひぐちけい作曲のオリジナル曲「僕は君の太陽」へ。これまではのんとひぐちのギターだけで歌ってきたこの曲にパーカッションとベースが加わることで、グッと引き締まった。演奏が終わると、その出来に『カッコいいね〜!!!』と顔を見合わせたほど。
ふたりがクイズを出し合って勝敗を競うバトル・コーナーも設けられ、全6曲の演奏を終えたあとには恒例のもぐもぐタイムでひとしきり、まったりしながら“トーク多め”の70分が終了。
第2部「バンド久しぶりだよ。クールにパワフルに。配信」では、タイトル通りの爆音でのバンド演奏。ドラムのナガシマタカトとベースのなかむらしょーことは、ライブでは初顔合わせながら、息のあったパフォーマンスを披露。「わたしは部屋充」「僕は君の太陽」に「わたしはベイベー」と第1部とも重なる楽曲は3曲あるが、いずれもアレンジが違って甲乙つけがたいクオリティで、ファンにとっては聴き比べが楽しめた。
中盤には、のんが初めて作ったという「へーんなのっ」と、バディでもあるひぐちけいと初めて共作した「僕は君の太陽」。いずれも思い出深い楽曲を続けて演奏。「僕は君の太陽」は第1部でも披露されたが、それぞれアレンジが違い、どちらも甲乙つけがたい素晴らしさ。ひぐちけいは『小さいところにいたあの曲が、(バンドアレンジで)大きくなったよう!』と顔をほころばせる。
トレードマークの真っ赤なテレキャスターを抱え、マイクに向かって熱唱した「タイムマシンにおねがい」では、この曲だけ、画面のスクリーンショットが解禁となり、SNSにはライブ写真が多数投稿された。ステージ中央に仁王立ちし、トレードマークの赤いテレキャスターをかき鳴らしながら熱唱する姿はロックの神様が降臨したかのような圧倒的なパフォーマンスを見せつけた。鬼気迫るパフォーマンスは、画面の向うをも圧倒したこと間違いない。のんの髪型がネオ・リーゼント・スタイルでもあったせいかタイムラインには『エルヴィス・プレスリーに見えた!!』という声に加え、『のん史上最強・最熱のステージ』『神がかってる!!』と絶賛のコメントが並んだ。 この勢いを保ったままラスト2曲へなだれ込む。「涙の味、苦い味」ではドラムとベースのブルージィな重量感が際立つリズムでがっしりと支え、「わたしは部屋充」では原曲よりもテンポ・アップさせた超高速パンキッシュ・アレンジで一気に演奏。『早くライブ会場で皆さんに会えるようになりたいですね!!』とライブはここで終了。であったが、画面の向うが異様なほどに盛り上がっていることがステージ上のメンバーにも伝播。急遽、アンコールに応じることになる。とはいえ準備はしてない想定外のこと。緊急メンバー会議のもと、この日のベスト・アクトであった「僕は君の太陽」をもう1回、演奏して70分のステージを終えた。
“のんおうちで観るライブvol.8”の模様は第1部、第2部とも、5月14日(金)23時59分までアーカイブ視聴が出来る。チケットは5月11日(火)23時59分まで購入可。
撮影:南賢太郎(FOCUS STUDIO)