“ローファイ”なんてジャンルまで作り出した、だらしなさげなこの人たち“ペイヴメント”。ご存知のとおり2000年に解散し、スティーヴ・マルクマス（vo,g)はアルバム『スティーヴ・マルクマス』でソロ・デビュー、スコット・カンバーグ（g)は“プレストン・スクール・オヴ・インダストリー”を率いて、アルバム『ALL THIS SOUNDS GAS』リリースと、すでにメンバー個々の音楽活動は新たに始まっておりますが、かねがね話題とされていたぺイヴメントの映像作品がリリースされることになりました。『Slow Century』（BSBP-30002〜3 \5,250（税込））と題され、2枚組DVDとなって11月21日に登場です。メンバー／各監督のコメントがついた全プロモーション・ビデオ（全11曲）、約90分のドキュメンタリー、1999年の2ヵ所でのライヴ（各75分）と、どこまでも購買意欲を刺激するこの内容。バンドの歴史を収録したともいえる、ファンなら持ってなきゃダメ！なこのセット。必携、必見、必聴、と3つ揃った美味しい内容がここに詰まっているのでは？　あのクタクタなヴォーカルと、それとはまったく好対照に弾けるギターの歪み具合。チープな魅力が満載の“ローファイ”ムーヴメントにおいて、デビュー当時から実現していた、そのクタクタながらも強烈に惹かれるメロディ・ラインは、やっぱり随一。その圧倒的な脱力感の虜になっている人も未だ多いはず。アメリカではDVDと同時に1stアルバム『Slanted & Enchanted』（写真）のリリース10周年を記念した2枚組デラックス版が同時発売されるとのこと（何故か日本盤の方は発売中止となってしまいましたが･･････）。十年一昔、知らない人も偉大な先人について触れてみてはいかがでしょうか。ファンは絶対。