大勢のギタリストがずらっと並んでいて、高速のメロディを緊張感たっぷりに演奏している富士ゼロックスの企業CM。大勢で同じメロディをユニゾンしているのかと思いきや、よくよく手元を見てみると弦が1本だけ張られたギターで“一人一音”を担当してメロディを奏でているという、驚異の技を披露しています。
CMではハード・ロック調に演奏されている曲ですが、こちらの原曲は
サラサーテが作曲したヴァイオリンのための曲「ツィゴイネルワイゼン op.20」になります。悲しげなメロディから高速で演奏される激情のメロディへの展開が有名な、名曲中の名曲ですね。1980年には
鈴木清順監督の映画
『ツィゴイネルワイゼン』で、この曲のレコードが物語展開の中で重要な鍵を握っているということでも一躍話題となった曲です。今回のCMのヴァージョンはCMオリジナルのため、残念ながら音源化の予定はないようですが、原曲はさまざまなヴァイオリニストによる演奏が存在します。
『映画に聴くクラシック名曲集』(10月10日発売)や
『どっぷりカンタービレ』といった気軽に親しめるクラシックの名曲集、名門ドイツ・グラモフォン発表の
アンネ=ゾフィー・ムターとウィーン・フィルによる
『ヴァイオリン名曲集〜ツィゴイネルワイゼン』(写真)といった名演など、個性豊かな名演が数多くありますので、ぜひ自分好みの演奏を探してみてください!
CMが試聴できるサイトは
コチラ※ 記事は掲載日時点での情報をもとに書かれています。掲載後に生じた動向、および判明した事柄等は反映しておりません。ご了承ください。