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七里圭監督最新作『背 吉増剛造×空間現代』ポスター・ヴィジュアル&場面写真公開

2022/08/04 13:15掲載
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七里圭監督最新作『背 吉増剛造×空間現代』ポスター・ヴィジュアル&場面写真公開
 『眠り姫』などの才気溢れる作品で知られる七里圭監督の初のドキュメンタリー映画『背 吉増剛造×空間現代』が、10月8日(土)より東京・新宿k‘scimemaにて公開されます。この度、本作のポスター・ヴィジュアルと場面写真が公開されました。

 80歳を超えてなお旺盛な創作活動を続ける、日本を代表する現代詩人・吉増剛造。本作は、彼がECD灰野敬二、劇団・地点、飴屋法水とのコラボレーションでも知られる先鋭的なオルタナティヴ・ロック・バンド“空間現代”と、京都の小さなライヴハウス「外」で2019年に行なった、ある朗読ライヴ〈《背》〉を記録した作品となっています。

 吉増剛造は、その年の夏、かつて津波を引き起こした海に面する宿の小部屋で、窓の向こうの海に浮かぶ霊島・金華山を眺めながら、その地に足を踏み入れることなく“詩”を書きました。それは今、世界が閉ざされる経験をした後の我々には、予見的で、象徴的にも感じます。その“詩”に歌人・斎藤茂吉の短歌からの引用を加え、マスクや目隠しを用いながら、声の限りに叫び、また朗読し、録音を再生し、ありったけの力で透明なガラスにドローイングする……鬼気迫るライヴ・パフォーマンスの全編を凝視して、詩人の言葉の“背”後を浮き彫りにしています。

 監督の七里圭は、デビュー作『のんきな姉さん』で注目を集め、初公開以来15年間毎年アンコール上映を繰り返す、声と気配で物語を綴る異色の作品『眠り姫』などの先鋭的な作品で知られる鬼才。他のジャンルのアーティストとのコラボレーション作品も多く、「音から作る映画」プロジェクト、舞台上演『清掃する女』など、実験的な映画制作、映像パフォーマンスも手掛けています。自身初のドキュメンタリー映画となる本作で、生身のふたつの魂の激突をありのままに映し出しています。

 また、すでに吉増剛造との次の作品制作も始まっており、京都・春秋座での劇場実験が2023年2月に予定されています。

[コメント]
「ガラスは、向こう側が見えているのがすごい」と詩人は言った。
吉増剛造氏の、ガラスにドローイングしながらの朗読パフォーマンスは、詩が表れる何かに向かう根源の手、詩へ通じる小径、詩情についての表現であり、それ自体が詩であった。詩の「背」にあるポエジー。詩とポエジーの係り結びとしてある「背」を見つめること。それが、この映画のテーマである。「背」は「瀬」と書いてもよいかもしれない。

――七里圭監督

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©charm point

『背 吉増剛造×空間現代』
2022年10月8日(土)東京 新宿K’s cinemaほか全国順次公開
keishichiri.com/se-back
配給: チャーム・ポイント

東京 新宿K’s cinema作品ページ:
ks-cinema.com/movie/se
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