さて、阪神ファンだけでなく野球ファンにもおなじみとなったこのLINDBERGの「every little thing every precious thing」という曲は、今から34年前となる1991年に東京で開催された世界陸上男子400m決勝に、短距離種目として日本人初の決勝に進出し7位に入賞した高野進選手に対して「私が金メダルをかけてあげたい」という言葉をかけた妻とのエピソードに触れたボーカルの渡瀬マキが感銘を受けたことから楽曲が生まれた(当時のCDジャケットは陸上選手がモチーフ)。
中島選手がこの曲を知っているかはさておき、34年前の高野選手以来の400m決勝進出というニュースに触れ、今話題となっているLINDBERGの「every little thing every precious thing」という曲が「阪神優勝」と、「世界陸上」の同タイミングでクローズアップされていることに不思議な縁を感じる。
振り返るとLINDBERGは、「今すぐKiss Me」、「BELEVE IN LOVE」をはじめ、「胸さわぎのAfter School」、「GAMBAらなくちゃね」といった、恋愛やスポーツ、勉強といった様々な場面で「頑張る人」の背中を押す楽曲を手掛けている。1992年のバルセロナオリンピックに出場した谷亮子(当時は田村亮子)さんや、競泳の萩野公介選手が競技前にLINDBERGの曲を聞いていたり、巨人やメジャーで活躍した“雑草魂”の上原浩治投手もLINDBERGファンを公言するなど、多くのアスリートの人たちの気持ちを高め勇気を与えてきた。