1971年に結成された伝説のフォーク・バンド、
ザ・ナターシャー・セブンのオリジナル・メンバーである
城田純二が、ザ・ナターシャー・セブンの楽曲を歌うアルバム『
Keep on the Sunny Side〜Tribute to The Natarsher Seven』 を11月1日(木)にリリースします。
70年代、日本のフォークソングがポップス化、歌謡曲化していく中に於いて、本当の意味でのフォークソングとは何か、ということを問いかけたザ・ナターシャー・セブン。バンジョーやマンドリン、フィドルなどを取り入れつつ、全員が歌唱を務め、日本の民謡をブルーグラスのスタイルで歌い、演奏するグループとして、また、オリジナル曲から世界各地の音楽を演奏するグループとして、日本全国にコアなファンを生み出しました。
『Keep on the Sunny Side』は、オリジナル・メンバーの
高石ともや、坂庭省吾、木田たかすけの3人がこの世を去り、残された城田純二がメンバーに捧げるアルバムを作りたいという思いから制作。アメリカ民謡に、高石ともやが日本語詞をのせた代表曲「陽気に行こう」や京都市民まつりのテーマ・ソングとして作られた「街」とそのインスト音源を含む13曲が収録されます。
城田純二は、1971年の結成から84年までザ・ナターシャー・セブンで活動したのち、渡米し、“ティプシー・ハウス”や“ジョディース・ヘブン”といったバンドで活動。アイリッシュのギタリストとして全米にその名を響かせ、やがては本国アイルランドに於いても“現存する伝説のギタリスト”と称されるまでになり、トップ・ミュージシャンたちと共演してきました。2011年には再結成したザ・ナターシャー・セブンとして登場する一方、トラディショナルに忠実な思考と、様々な音楽的要素を加えた独自のギター奏法で、特にアイリッシュ・ミュージックに於いて高い評価を得ています。
なお、城田純二は、11月29日(土)、東京・Goodstock Tokyoにて本作のリリース・ライヴを行ないます。詳細は、Goodstock Tokyoのホームページをご確認ください。
[Tribute to The Natarsher Seven]記録によると、それは1971年1月18日に始まったようだ。
高石ともや氏との出会い。
何を話したかの記憶はあまり無いが、一晩中弾いたり、話したり…そして最終的に「あなた暇ですか?」という言葉ではじまってしまった。
後に僕は、同郷のマンドリン弾き、金海孝寛を誘った。
ほどなくして、金海氏脱退後、京都産業大学入学当初から付き合いのあった坂庭省吾が加入し、第1期黄金時代とも云える活動が始まった。
因みに、端田宣彦とクライマックスで疲れ果てていた坂庭省吾は大学に戻る決心を固めた矢先であった。
基本的にはこの3人のサウンドこそがザ・ナターシャーセブンそのものと言えるが、後に参加した木田たかすけの存在はとても大きかった。
そのサウンド面での広がりは紛れもなく第2期黄金時代ということが出来るだろう。
このアルバムは、そんな稀有なグループを実現すべく、幅広くあらゆる音楽に常に心を開いていた高石ともや氏、大学時代からなにも言わなくともお互いの心の内がわかったいたほどのスゥイング少年、坂庭省吾、そんな僕らの最高の理解者であり、本物のミュージシャンであった木田たかすけ、そんな僕らを、ザ・ナターシャー・セブンを全身全霊で支えてくれた方達、そして、こよなく愛していただいた皆さんに捧げます。
あなた達もザ・ナターシャーセブンの一員なのかもしれません。
Keep on the Sunny Side
ザ・ナターシャーセブンに捧げる
2025年 秋 城田純二