バディ・リッチ率いるビッグバンドが1973年に録音したスタジオ作。ホレス・シルヴァーのペンによるスリリングこの上ない「Nutville」のほか、カリスマ的なリーダーに牽引された勢いのあるバンドサウンドを聴くことができる。

ブッカー・リトルもスコット・ラファロも吹き込み後、ほどなくして亡くなっているだけにただでさえ貴重な記録。その上リトル唯一のワン・ホーンものとくれば聴かずにはいられない。独特のマイナーなファンキーさが堪らない。

ブルー・ミッチェルが1972年にメインストリーム・レーベルに吹き込んだファンキーこの上ない一作。デヴィッド・T.ウォーカーを含むグルーヴィなアンサンブルに加え、ビル・パーキンスら5名ものサックス奏者をフィーチャーしている。

華やかなハード・バップの時代を彩ったトランペッター、ブルー・ミッチェルの代表作。マイルスともクリフォードとも異なる美しいバラード演奏には、いぶし銀のリリシズムが漂っている。

ブルーノートで活躍したブルー・ミッチェルが、70年代に入ってメインストリーム・レーベルに遺したリーダー作の一つ。ファンキーかつレイドバックしたブルースが収められており、特徴的なジョン・メイオールのハーモニカも聴くことができる。

トランペッターのブルー・ミッチェルが70年代にメインストリーム・レーベルに遺したアルバム。彼の雄弁なソロはもちろんのこと、ジョーヘンとアーニー・ワッツという二人の個性派サックスのブロウも堪能できる。

ジェイムス・ブラウンやキング・カーティスとの共演で知られる名ドラマーが1971年に遺した作品。エモーショナルなヴォーカルをフィーチャーした「スタンド・バイ・ミー」のほか、バラエティ豊かな楽曲を巧みなスティック捌きでリードしている。

米・テネシー生まれのベテラン・サックス奏者が、2000年代前半にリリースしたリーダー作。ケニー・バロンらとのドラムレス・トリオで滋味あふれるブロウを聴かせており、これ以上ないほど渋い「降っても晴れても」など好演揃い。

トランペット奏者のステファンとサックス奏者のリオネルというベルモンド兄弟が、フロントを飾るクインテットのアルバム。一筋縄ではいかないフランスのシーンにおいても珍しい骨太でハードボイルドな演奏が楽しめる。

ジャズ・ピアニストのホレス・タプスコットが、1960年代末にフライング・ダッチマンに遺したリーダー作。ベーシシトを二人起用するなど実験的な側面もあるが、アーサー・ブライスのサックスを含む演奏の熱量が純粋に高い。

バンドリーダーとしてもトロンボーン奏者としても卓越した手腕を発揮するブルックマイヤー。彼の率いるニュー・アート・オーケストラの一作で、ドイツのスター・トランペッターであるティル・ブレナーを迎え話題を呼んだ。

ヴァルヴ・トロンボーンの名手が90年代前半に遺したワンホーン・カルテット作。ピアノはベルギーのクリス・ゲサンズが担当。静謐や幽玄を強調した、どこかECM的なサウンドも聴かれる一枚だ。

セロニアス・モンクとの共演などで知られるサックス奏者が、1973年にメインストリーム・レーベルに吹き込んだアルバム。ドラムをモンクの息子が叩いており、ジェフリーとギターのジャック・ウィルキンスの息の合ったインタープレイも聴きもの。

モントルー・ジャズ祭のコンペで優勝するなどその実力は折り紙つきのマリアリー・パチェーコ。本作は彼女が2006年に録音しながらお蔵入りになっていた秘蔵のソロ・パフォーマンス。本人の音楽性が如実に投影された一作だ。

マル・ウォルドロンの代表曲「レフト・アローン」を収めた屈指のベツレヘム盤。マルの訥々としたプレイはもちろんのこと、タイトル曲のみに参加したジャッキー・マクリーンのエモーショナルなプレイも本作のハイライトのひとつ。

ミンガスの死後に結成され、彼に縁のあったプレイヤーが多数参加したバンド。本作は1985年にオランダのスタジオで録音されながら未発表に終わっていた幻のアルバムで、ジミー・ネッパーらによる演奏を収めている。

カナディアン・ヴォーカリストのメリッサ・ウォーカーが97年に放ったアルバム。特徴的なスモーキーなヴォーカルがシンプルながらもゴージャス感のあるアンサンブルに映える佳作。ジョージ・コリガンらの好サポートも見逃せない。

中米出身ジャズ・ピアニストの代表格、モンティ・アレキサンダーが1985年に米・フロリダで行なったライヴ。ドラムのエド・シグペンを含むトリオによる演奏はひと際リラクシンで、カクテル・ミュージックのような優雅さすら感じさせる。

若き日のラリー・コリエルが、サックス奏者のスティーヴ・マーカスらとともにフライング・ダッチマンに遺したグルーヴ重視のアルバム。僅か3曲のみながら、ドラマティックな楽曲展開とライヴさながらの自由度の高い長尺ソロで魅了する。

人気作『ミスティ』で知られるジャズ・オルガン・マスターが、テナーサックスのウィリス・ジャクソンらとのカルテットでフランスにて行なったライヴ。未発表の録音が40年以上の時を経て初CD化。

サックスのウルス・ライムグルーバーとドン・フリードマンのピアノ・トリオからなるコンボが、85年にスイスで行なったライヴ。力強さと流麗さをあわせ持つフリードマンのピアノで幕を開け、疾走感あふれるインタープレイを展開する。

ルース・ブラウンのヴォーカルが映える1960年代半ばのメインストリーム盤。50年代のR＆B的なアプローチから一転、オーケストラ・アレンジをフィーチャーしたスタイルとなっており、ハンク・ジョーンズら名手も多数参加している。

アメリカン・ピアノのルイ・シェールとベースのトミー・セシルによる87年のデュオ録音作。ドラムレスでありながら高いグルーヴ感が実現できており、二人のタイム感やノリが非常に近いことを感じさせる好アルバムだ。

キャノンボール・アダレイら多くの名手と共演した名ドラマー、ルイス・ヘイズが94年にイタリアで録音したリーダー作。当時若手の有望株だったテナーのジャヴォン・ジャクソンをフロントに据えた丁々発止のセッションが味わえる。

人気ピアニストのレイ・ブライアントが70年代半ばにフランスのブラック＆ブルーに遺したリーダー作。トリオ演奏からなる前半とソロによる後半で構成されており、力強く芯のある彼のピアノを多面的に楽しむことができる。